「作家1人ひとりの想いがこもった、バラエティに富んだ展示になる。新緑の季節に散歩がてら、見に来てもらえると嬉しい」と話すのは、玉川大学・玉川学園で5月15日(月)から開催される「文化・芸術展」のコーディネーターを務める客員教授の柿崎博孝さん。
今回で4回目の開催となる同展は同学園学友会が主催する、国内外で活躍する卒業生アーティストの作品展だ。今回は51人が参加し、洋画や日本画、彫刻、陶芸、染織、木漆工芸、金工、フラワーデザインなど多種多様の作品を並べる。
中には、日本芸術院賞を受賞した人の中から特に卓越した作品に贈られる恩賜賞を受賞した陶芸家の大樋年雄さんや、近年海外での活躍が目覚ましい加藤貢介さんの作品も展示される。
感性育む「本物を見る」
柿崎さんは「日ごろから知っている作家が多いので、作品に合わせた展示空間を作り出したい」と意気込む。
自身も卒業生である柿崎さんによると、同学園では、創立者小原國芳氏の「本物を見る」という言葉が浸透しているという。本物とは「優れたもの」「実物」という解釈で、在学時から歌舞伎や能・狂言といった伝統文化を鑑賞し、一流の芸術に触れる機会を数多く設けている。また、挿絵や写真だけでなく実物を見て触ることで理解を促す教育にも力を入れる。「芸術学部以外の卒業生からもアーティストが生まれているのは、そんな背景もあるのかもしれない」と柿崎さん。
昨年はコロナ禍で大規模展示は叶わなかった。「関係者はもちろん、地域の皆さまが優れた芸術・文化に直接触れ、親しみ創造的な体験につながる機会になれば」と来場を呼び掛けている。
同キャンパス内に新設されたストリームホール1階から5階までを使用し、大規模に展示する。期間は5月27日(土)まで。入場無料。午前10時から午後5時まで(最終日は4時まで)。
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