神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
町田版 公開:2023年6月15日 エリアトップへ

「認知症でも仕事」どう支援 市内一社 「持続性」模索

社会

公開:2023年6月15日

  • X
  • LINE
  • hatena
竹灯篭に色付けするデイサービス木曽の利用者
竹灯篭に色付けするデイサービス木曽の利用者

 町田市内で認知症になっても働き続けられる仕組みづくりが進んでいる。市内一般社団法人は放置竹林整備から派生した仕事をいかに持続可能なものにしていくか。模索している。

 竹林整備を企画するのは、市内で認知症の人の居場所づくりなどにあたる(一社)Dフレンズ町田。4年前から、認知症の人に市が所有する竹林の整備を任せ、給料を支払ってきた。

 「数少ない職場」--。そこは認知症の人が働く喜びや生きがいを感じられる場になっている。同法人代表の松本礼子さんは「認知症だから、仕事はできないと思われがちだが、そんなことはない。皆さん、いきいきと働いている。責任が生まれることがやりがいにつながっていると思う」と微笑む。

持続性が課題

 松本さんによると、認知症の人が働く場を運営するにあたって心がけているのが、いかに仕事を切らさないようにするか、ということという。働く認知症の人のモチベーションを保つため、「Dフレンズ」では竹林整備を行うなか、伐採した竹で灯篭を製作し商品化したり、竹を炭にして販売するなど、事業の幅を広げてきた。ただ、いずれもスポット的な仕事で終わることが多く、年間を通して竹を使った商品を提供し続けることが課題になってきたという。

今年、転機

 そして今年、転機が訪れた。木曽にあるデイサービスから施設のレクリエーション時間などに活用するものとして竹細工商品の発注があったのだ。依頼したデイサービス木曽を運営する社会福祉法人七五三会の三武冬果さんは「良いものがあると聞いて。購入した竹で作られた灯篭やコースターなどは、当施設利用者が色付けするなど、活用している。皆さんに好評です」と笑顔をみせる。

 この仕事は定期発注されるようになり、噂を聞きつけた市内の高齢者施設などからも、竹細工商品について松本さんの元へ問い合わせがくるようになったという。

 松本さんは「持続可能な循環が生まれた。この仕組みを定着させ、認知症の人が働く機会が増えるようにしていきたい。1つの成功モデルとなれば」と話している。

 この「Dフレンズ」が企画する竹細工商品については同一社・松本さん【電話】042・732・3451まで。

竹細工を手にする松本さん(右)ら
竹細工を手にする松本さん(右)ら

町田版のトップニュース最新6

地域とつながり40年

法大多摩キャンパス

地域とつながり40年

活気生み、街の資源に

11月21日

昇格かけ、12月に入替戦

ゼルビア女子チーム

昇格かけ、12月に入替戦

関東リーグ1部目指す

11月21日

闇バイト強盗 警戒促す

闇バイト強盗 警戒促す

町田署「自宅に入れないで」

11月14日

突然の湧水、気泡に戸惑い

突然の湧水、気泡に戸惑い

小野路町 「リニア影響」の声

11月14日

小学校再編に向け「第一弾」

小学校再編に向け「第一弾」

成瀬で統合校の校章発表

11月7日

山崎を「文化教育地域」に

山崎を「文化教育地域」に

16・17日 幼小中高で合同祭

11月7日

あっとほーむデスク

  • 11月21日0:00更新

  • 11月14日0:00更新

  • 11月7日0:00更新

町田版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年11月21日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook