NHK「ラジオ深夜便」で第5週目の月曜日を担当する 迎 康子さん 玉川学園在住 73歳
声に思い乗せて、楽しむ
○…NHKラジオ第一で毎晩生放送される番組「ラジオ深夜便」。元NHKアナウンサーとして、第5週の月曜アンカーを担当している。約6時間の生放送では「ゆっくり丁寧」な話し方で番組を進行。眠れない人や静かな夜を過ごす人に寄り添ってきた。また、町田駅前にあるNHK文化センター町田教室では朗読の講座を持ち、文学作品を声に出して読む楽しさを伝えている。
○…番組には1989年の企画段階から参加した。当時NHKラジオに深夜放送はなく、天皇の容態発表の24時間報道体制を機に定期的な深夜放送を検討。自身は民放の深夜ラジオに親しんでいたため、若者向けを提案したが「最終的に全く真逆のコンセプトになった」のがラジオ深夜便だ。「中高年も深夜ラジオの生放送に魅力を感じていたみたい。どこかで誰かが起きている気配を感じたいという声に後押しされました」
○…学生時代を埼玉県で過ごした。中学校の国語教師を目指し大学に進学するも、教育実習で「むいてないかも…」と方向転換。実習中の「いい声ですね」の一言を頼りに、友人のアナウンサー試験についていったのがNHK入局のきっかけ。うまく対応できず悔しい思いをした新人時代から結婚、出産を経て定年まで働き続けた。「仕事を通していろんな人と交流できた。なんでも楽しむことが大事。くよくよするのは苦手なので」と継続の秘訣を語る。
○…結婚を機に町田で暮らし始め、今年で43年目。「おでかけ大好き」で恩田川の桜や芹が谷公園を散歩するのも日課だ。今後はライフワークでもある朗読で「たくさんの本を読みたい。特に近代文学。森鴎外や樋口一葉に挑戦したい」と計画中。きょうも思いのままに突き進む。
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