木曽在住の木村史彦さん(46)=中面・人物風土記で紹介=が海外協力隊として、今月13日からアフリカ・タンザニア連合共和国へ派遣される。国際協力機構JICAの事業で、派遣期間は2年間を予定。現地では、職業訓練校で縫製や製パンなどのスキルを障害児・者に指導する役割を担う。
木村さんがJICA海外協力隊として活動するのは2度目。1度目は2014年から3年間、ブラジルで主に日系の子どもたちに日本語を教えた。今回はコロナ禍において、長く隊員の募集がなかったなか、再開されたことを知り、「可能ならもう一度経験したい」と応募したところ、採用に。一時は派遣先が希望と異なるタンザニアかつ、未経験の職種だったことから引き受けるかどうか迷ったものの、「自分が選ばれたことに意義を感じ、できる限りのことはしたいと思い決意した。過去に障害者の就労支援施設で働いていた経験が見込まれたのではないでしょうか」と話す。
海外に興味
幼いころから海外に興味をもっていたという木村さん。外国を取り上げた番組にくぎ付けとなることもしばしばで、20代のころには1年間、オーストラリアでワーキングホリデーを経験したこともあるという。
「日本では見ることができない自然など、自分の知らない場所に行ってみたいと思っていて。これまで数多くの海外を見てまわってきました」
そして、今回――。公用語が英語とスワヒリ語という日本語が通じない場所で、どうやっていくか。頼りにするのは1度目の派遣先での経験。ブラジルの子どもたちにどうしたら授業を聞いてもらえるか試行錯誤の毎日で得た「柔軟に向き合わなければいけない」という教訓だ。
「日本の遊びも教えながら、コミュニケーションを深めていければと思います」と木村さん。
「派遣される2年間でできる限りのことを経験したい。今後、新しく挑戦する人たちに向けて、OBとして体験談を伝えていければと思います」。帰国後には、JICAの海外協力隊の啓蒙活動にも携わりたいという思いがあるという。
市長を表敬訪問
木村さんは先月、海外協力隊に選ばれたことから、石阪丈一・町田市長を表敬訪問。市長から激励を受け、今後は13日にアフリカへ向かい、現地で研修を受けたのち、職業訓練校で指導にあたることになるという。
木村さんは「現地の生活も楽しみたい。趣味の街歩きも。1つ1つの経験を持ち帰ることができれば」と話している。
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