地域の防災に目を向けている町田市内団体の1つが、150人を超える薬剤師が名を連ねる町田市薬剤師会だ。同会の佐藤康行会長=写真=に聞いた。
――独自の取り組みを進めている
「災害時、業務にあたることのできる薬剤師の育成を進めている。当会独自の取り組み。薬剤師が災害活動について学ぶ機会は少なく、勉強できる環境を整えられればと考えた。受講者らには『災害活動薬剤師』として認定書を発行するようにし、いざという時に薬剤師とひと目で分かるようカード大の証明書を発行するようにした」
意識高まり
――災害活動薬剤師は現在、どのくらいの数に
「昨年12月時点で169人だった会員のおよそ3分の1が現在、関わっている。年3回の講習会では町田市や町田市医師会などと共に発災時、どのような対応を取るのか考え、学んでいるが、会員の防災に対する意識が高まっているのを感じているところだ」
「また、講習会を通じて、参加者同士が顔見知りの関係になれることが大きい。いざという時に生きること。今後、より災害活動薬剤師を増やしていきたい」
――地域に出張して、災害などについて考える講演会に協力するようになった
「町田市社会福祉協議会が市内の町内会や自治会などを対象に行っている『出張講演会』で、『災害時のお薬』と題する講演を担当させてもらうようになった。希望すれば受講できるものだが、まだ受講団体は少なく、より多くの団体に申し込んでもらえればと思う。特にこれから街を支えていく若者たちに受講してもらいたい」
自分たちの手で
――能登半島地震をどう見る
「いざという時に向けた対策の必要性をより感じるようになった。能登半島地震と同程度の首都直下型が起きた場合、救援はまず、23区などの都心の方に向かうのではないか。町田はそのあとになると考えると、自分たちの手で我が街を守る準備を進めていかないといけない。今ある人材、薬をどう生かしていくか、危機感をもって考えていきたい。その思いを町田市や医師会などとも共有していければと思う」
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社協へ
同会が講師として加わる、社協が主催する防災のほか、福祉などについても学ぶことができる出張講演会については社協【電話】042・722・4898まで。
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