行き場所を失った犬たちを保護し、新たな家族を見つける取り組みを行うボランティアグループが町田市を拠点に活動している。成瀬駅すぐ近くに事務所を構える「小さな命を守る会」だ。
動物愛護センターに保護収容されていたり、様々な理由で放棄された犬を救出し、「預かりボランティア」の手で飼育を行うほか、定期的に譲渡会を開催。里親を探す活動を行っている。
代表を務める其木洋子さんは会の設立から、噛み癖や病気、障害のある犬--などと、地元のみならず他府県からの依頼も引き受けてきた。
「ガス室に最初に送られるのは、ハンディキャップを抱えている子たち。犬のことになると黙っていられなくて」と其木さんは力を込める。「殺処分をストップさせたい、人間の手で看取ってあげたいという思いでこの会を立ち上げました」
山口県で生まれ育った其木さんは幼いころ、野良犬たちに囲まれて育った。そんな「家族同然」の存在でもある犬たちの命を守るべく保護活動に携わって約40年。1998年に一人で立ち上げた「小さな命を守る会」に賛同し、協力してくれるボランティア会員は今や200人を超えた。
「人間の手で捨てられた犬を救うのは人間しかいないと思うんです」と話す其木さん。預かりを引き受ける会員にはペットフード・医療費などすべての費用をバックアップし、多くの命を救ってきた。
軸にあるのはマザーテレサの言葉『人は自分を必要としてくれる人がいれば生きられる』だと話す。「これは犬も同じだと思っています。愛を注いだ分、喜ぶ様子が伝わってくるのが嬉しくて、自分も元気になれるの」と笑顔を見せる。
今後の目標は、「一人でも多くの人たちに活動を知ってもらい、会を大きくすること」と口にする。「認知が広がり、人が集まれば救える子たちは増えると思うんです。全国では少人数の保護犬活動団体も多く、助けを必要としている場所も多い。健康な子を殺さないで」と強いまなざしで訴えた。
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