町田市が民間企業と組み、老化した街路樹を新たな資源として活用し始める。伐採したものを机や椅子などとして製品化していくことを想定する一方、街路樹の植栽から伐採、再活用の循環を確立させ、維持管理費の平準化を図っていきたい考えもある。
ケヤキやイチョウなどの街路樹は老木化したり、高く伸びすぎてしまうと環境保全や景観向上などの役割を担うことができなくなる。老化し伐採したものは、これまで土の通気性を良くする土壌改良材などとして再活用するか、廃棄にまわされていたが、今回の事業により、市は老化し伐採した街路樹を机や椅子に製品化するなど、活用していく計画を立てる。
昨年度末にはこの事業に協働で取り組む木工家具を取り扱う飛騨産業株式会社(岐阜県)と連携協定を締結。街路樹を新たな資源として活用していく取り組みをビジネスモデルとして確立していくことなどを協定に盛り込み、再活用したものを市が管理する施設などで使用していく考えをもっている。
市の担当者は「昨年度策定した街路樹更新計画に沿った事業。古くなったものを再活用し、新たな街路樹を植栽するという循環を生んでいければ」と話し、同社は「他にないビジネスモデルとして確立させていきたい」としている。
老化目立つように
取り組みの背景にあるのが、老化した市内街路樹の増加だ。高度経済成長期の道路整備によって、急速に増えた街路樹は植栽から50年近く経過し近年、老化したものが目立つようになっている。
その対応には大きな負担がかかることから、市は街路樹の再活用を確立させることで、植栽から伐採、再活用の循環を確立させ、維持管理に関する費用を平準化させていきたい考えがある。
市担当者は「将来的には町田に残る里山の管理などにも着手していきたい。街路樹の整備はこれまで応急処置的な形がほとんどだったが、今後は計画的に進めていければと思う」としている。
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