町田市には都内で2つしかない「福祉科」のある高校の1つがある。東京都立野津田高等学校だ。高校生のうちから専門的に学ぶ意義などを同校の池田陸哉教諭に聞いた。
――意義は
「少子高齢化に伴い、介護現場のニーズが増えている。その中で、介護人材を目指す若者にとっていちはやく学べることは大きなメリット。当校では卒業と同時に介護に関する国家資格を取得できるうえ、同じ目標持った仲間と学び、支え合えることにも意味がある」
――どういった教育を
「気持ちに寄り添える人材になるよう指導している。実際に働く人を招いての公演会のほか、3年間で合計60日間に及ぶ実習を実施している。ここで将来の展望が固まる子もおり、卒業後は介護施設に就職する子もいれば、大学などで更に学びを深める子もいる」
生徒は?
実習を終えたばかりの3年生、磯綺栞さんに話を聞いた。
――実習で得たものは
「1年の実習では介護施設の利用者さんとコミュニケーションをとることで精いっぱいだったが、3年では会話を楽しめるようになった。技術面では職員さんを見て、自分なりの方法に落とし込めた」
――なぜ福祉科へ
「母が介護士をしており、よく施設のお祭りなどに連れて行ってくれたことで、将来高齢の方と関わる仕事に就くイメージを持っていた。実習を通して、人と関わることの楽しさを学んだ。現場で活躍できる人になりたい」
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