セミの抜け殻から地域の環境変化を調査している 志村 京子さん 町田市在住 46歳
百年後も残る記録を
○…資源のリサイクルを行う(一財)まちだエコライフ推進公社で、2016年からセミの抜け殻を調査している。セミは環境の影響を受けやすく、抜け殻を採取調査することで、生息状況と地域の環境変化をはかることができると考えられている。この業務を始めたのは偶然だったが、「セミの鳴き声が聞こえると、夏を感じることができる。日本人の生活に根付いている生き物に興味を持った」
○…生まれは岡山県。豊かな自然と街が共存する景色が町田と似ていると感じている。子どもの頃から生き物に興味があり、虫取り網を片手に野山を駆け回っていた。知識欲が強く、今はセミの調査を始めたことをきっかけに、自然観察員としての活動も始めた。イベントの講師もこなす現在。「子どもの頃は人前に出るのが苦手な子。今の姿を見たらきっと驚く」とほほ笑む。
○…読書好きが高じ、始めたオンライン読書会。月に6回ほどの時間をいつも楽しみにしている。会では7人の仲間たちと洋書を楽しむ。英語学習者向けの簡単な内容から始まり、今では原書を読むまでになった。コロナ禍がきっかけだった集まりが継続できているのは、「ひとりじゃないから」。遠く離れた場所に住む違う人とのつながり。感想を言い合う時間は、発見が尽きない。
○…クマゼミの生息変化の情報を調査するも、町田に特化した情報はあまりなく、困っている時に出会った一冊のエッセイ。この地域での暮らしを書いた約30年前の文章に鳴き声の記述を発見。何が誰の役に立つかは分からないものだと実感することになった。「私たちの記録していることが、今すぐ影響を与えることはないと思う。けど百年後にも残るかもしれないことがうれしい」
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