町田を拠点とするFC町田ゼルビアのJ1リーグ1年目が終了した。19勝10敗9分けの3位。首位と勝ち点が6点差と最終戦まで優勝の可能性を残す快進撃をみせた。躍進する地元チームは地域の話題をさらい、町田市の研究機関の調査研究結果からはゼルビアの活躍が市民に活気を与えていることが浮かび上がる。
昨シーズンJ2を制覇して挑んだJ1の初舞台。ゼルビアは序盤から勝ち星を重ね、夏前に首位へ浮上。終盤は息切れしてしまったものの、最終戦まで優勝の可能性を残す健闘をみせた。J1で3位という結果はチームの黒田剛監督がシーズン前に掲げた5位という目標を上回り、J2からの初昇格チームとしての最高成績を更新することになった。
躍進するチームは地域の話題をさらい、ホームの野津田での試合では観客動員数が平日の試合でも1万人を超えるように。そして、主催試合として国立競技場で行った際は終盤にかけ5万人に迫るサポーターを集めた。
街の観光事業にあたる町田市観光コンベンション協会の亀田文生事務局長は「J1に昇格した今シーズンは相手サポーターに町田の魅力を知ってもらう目的のツアーを組むなど、ゼルビアに絡めたさまざまな企画を実施してきた。チームの活躍が町田の認知度アップにつながっているのは確か」とゼルビア効果を話す。
他市との差別化に
一方、市の研究機関「町田市未来づくり研究所」が9月に発表した調査研究結果(町田及び対象とした12市、合計6千サンプル)によると、休日のにぎわいに関して、「地元のスポーツチームを応援する」といった内容を選んだ市民が最も多かったのが町田だったという。地元のスポーツチームはゼルビアだけを指すものではないものの、研究所担当者は「ゼルビアの影響は強いと考えられる。町田が多摩地域でのリーディングシティを目指すうえで他の市との差別化につながる要素ではないかと思う」と分析する。
そして、これまでは同様の調査でそのような結果が出ることはなったといい、「ゼルビアの活躍が街の活気を生んでいる結果では」とみる。
チームを応援してきた町田商工会議所の澤井宏行会頭は「初参戦ながら素晴らしい成績でシーズンを全うしたことを喜び申し上げる。あきらめない気持ちで最終節まで優勝争いを演じたことは多くの町田市民に感動を与え、シビックプライドの醸成につながったと思う」とチームをたたえている。
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