小田急電鉄株式会社は先ごろ、コロナ禍で2021年に閉鎖した小田急センチュリーホテル相模大野の大型宴会場を来年9月に再開すると発表した。閉鎖以来、市内に大型宴会場はなく地元「待望」の再開となる。これに先駆けて同所に飲食店などが集まる「ゲートウェイさがみはら」が12月7日に開所した。
宴会場を含む「ゲートウェイ・さがみはら」は7、8、10階に開所した。町田市を拠点に飲食店のコンサル業などを行う株式会社キープ・ウィルダイニングが運営を担う。
宴会場の最大収容人数は900人。音響、照明、スクリーンなどの設備を備えパーティーや会議などに利用できる。今月7日に場所貸しの受け付けを開始。食事提供は立食形式が2025年9月、着座式は26年3月に開始を予定している。
宴会場のほか、ビュッフェランチや本格イタリアンを提供する「レストランMONDO」、焼きたてパン・焼き菓子を販売する「こがさかベイク相模大野」、しゃぶしゃぶや土鍋飯の「とき綴る」などが入る。7日から来年2月にかけて段階的に開所していく。
「相模原盛り上げる」
4日にキープ・ウィルダイニングにより行われた「ゲートウェイ・さがみはら」のお披露目には、本村賢太郎・相模原市長をはじめ関係者約220人が参加した。
挨拶に立った小田急電鉄の星野晃司会長は「コロナ禍などによりやむなく宴会場、レストランを閉鎖してから、地元の方から大変熱烈な再開への要望、期待をいただいていた」と振り返り、「再開できたことを嬉しく思う。キープ・ウィルダイニングさんと連携し、相模原を魅力ある町にしていけるよう尽くしたい」と語った。
キープ・ウィルダイニングは03年、保志真人社長が東林間で焼鳥店「炎家」を開店したことが始まり。保志社長は「こうした機会をもらい大変感謝している。私も相模原で育った。全力で町田、相模原を中心とした『武相』エリアを盛り上げていきたい」と語った。
経済活性化に期待
小田急センチュリーホテル相模大野の業態変更やホテルラポール千寿閣(相模原市)の閉館で相模原市内には21年から大型宴会場がなかった。経済団体関係者は「会合や集まりは町田市や海老名市のホテルへ消費が流れていた」という。
相模原商工会議所も相模原市に対し、大型宴会場の誘致や再会の要望書を提出。同会議所の杉岡芳樹会頭は「地元待望の復活。宴会場などを今後積極的に利用していき、相模原で経済が活性化されることを期待したい」と話している。
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