都立山崎高校(山崎町)の生徒らが加わる5人制野球「ベースボール5」のチーム「Spirit bonds YAMASAKI」が13日、立川市で行われた全国大会に初出場。ベスト4に残る健闘をみせた。コーチを務めた山崎高校教員の高島凱哉さんは「チーム結成から半年も満たないなかでの快挙。驚いた。生徒らは大きく成長した」と話している。
ベースボール5はゴムボールを使用し、1チームは男女混合の5人で構成。打者は自分でトスしたボールを手のひらかこぶしで打ち、守備は素手で守る。5イニング制で行われ、その他ルールはおおよそ野球に沿う。
山崎高・硬式野球部メンバーや野球経験の無い女子生徒らで構成されるSpirit bonds YAMASAKIは昨年12月に行われた予選を3勝1分けと負けなしで通過し、13日の全国大会に出場。高校野球の名門校などのベースボール5チームが参加するなか、「しっかり取る」「しっかり打つ」をモットーにアグレッシブなプレーを披露。ベスト4まで勝ち進む快挙をみせた。
突如誕生した「新生」に競技関係者は驚き、野球経験が無いなか、メンバーに加わった山崎高校1年の岡田夏奈さんは「プロ野球を見るのが好きだったのでやってみようと思った。難しいことは多いが、楽しい」と笑顔をみせる。
チーム結成から半年も満たないなかでの快挙に高島さんは「高校野球の名門校から生まれたチームに勝利でき驚いた。生徒たちは競技力向上と共に周囲へ気配りができるようになるなど、心も成長してくれたと思う」と話す。
一方、小金井市を拠点にベースボール5のクラブチームを運営しているSpirit bonds YAMASAKIの監督を務めた宮之原健さんは「しがらみなく、純粋にベースボール5を楽しめたことがこのチームの強さになったと思う。自信をもってもらいたい」と話している。
廃部危機が発端
チーム結成は山崎高校・硬式野球部の廃部危機が発端だった。新年度を迎えた昨年4月。同部のメンバーは2人からのスタートとなってしまい、監督に就いた高島さんは困惑しつつも、校内で選手集めを開始。経験者を中心に声をかけると、「助っ人」メンバーが集まり、夏の大会へ出場できたものの、その後、どのように部を存続させていくのかを考えた際に少人数でもチームを組むことができるベースボール5に興味に抱いたのだという。
そこで高島さんは宮之原さんに相談。すると、山崎高校を練習場にする宮之原さんのクラブのユースチームとして、Spirit bonds YAMASAKIが誕生することになった。
「野球部を継続していくなか、少人数のメンバーでも取り組めるものとしてベースボール5に挑戦することを決めた。メンバーがそろったのが昨秋以降。山崎高の生徒を中心に宮之原さんのクラブの選手も加わってくれることになった」と振り返る高島さん。そして、宮之原さんは「チームの活動をメンバーの学びの場にもしてきた。今後もチームを継続させていきたい」としている。
町田版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|