町田天満宮 宮司 池田泉 宮司の徒然 其の148
ムジナ
地面を掘り返して放置するとキノコが発生しやすい傾向がある。空気中を飛ぶ菌類の胞子は、硬い地面より柔らかい方が入り込みやすい。境内の一角を整地して玉砂利を敷いた所にムジナタケが発生した。大きさは3〜4センチほどで、短い茶の毛に覆われているのが、ムジナの肌に似ているから名づけられたのだろう。見た目に反して食用になるキノコで、よく炒めていただいてみたが美味しい。小さいものを残しておけばしばらく楽しめるが、土が硬くなってしまうと出なくなる。つまりタイミングが良ければ見つかるキノコだ。
はて?ムジナとはどんな動物か。古くからその定義は時代や地域によって異なる。ハクビシン、タヌキ、キツネ、アナグマ、イタチなどの総称とする地域が多いが、有力なのはハクビシンだ。ハクビシンは亜熱帯性の動物だが、実は九州には少なく本州に多く生息するため、日本の在来種ではないかとする説もあり、6世紀頃の文献にも登場するなど謎が多い。だが近年では一般住宅の天井裏に入り込んだりして害獣扱いになっている。古来は人を騙す妖怪とされていたが、これはハクビシンに限らず同類がミックスされた動物として描かれてきている。実際、アナグマが掘った巣穴にハクビシンやタヌキが昼寝用に使ったりするのは、行動する時間帯が違うからさしたる喧嘩にもならないから面白い。おおまかな同類、それこそ同じ穴のムジナだ。ムジナと括られる動物たちは個性もあってそれぞれに可愛いと思うが、野山では主に夜行性で雑食。小動物や昆虫などを狩ったり、農作物を食い荒らす。
今まではどんなに反論され野次を飛ばされようと数で押し切れた与党だったが、過半数を割った今、細かな政策ごとに野党各政党との擦り合わせをしないと決められない状況になった。それは国民にとって良い方向なのかもしれないし、何も決まらない泥沼になる可能性もある。ムジナのごとく夜行性で動き回り、狩りをしたり勢力範囲を広げたり、裏金を作るような抜け穴は掘らせないよう、国民も注視していなければならない。
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