内山由綺選手 体操界の新女王が目覚める NHK杯で初日トップに
内山由綺選手が新女王の片鱗を魅せた――
体操のNHK杯は8日・9日、代々木第一体育館で行われ、男子は内村航平選手が男女を通じて史上初めてとなる5連覇を達成し、女子はロンドン五輪代表の寺本明日香選手が初優勝を果たした。
国内トップを競う同大会で、町田市在住の内山選手(15歳・スマイル体操クラブ)は初日、寺本選手を抑えトップに立ち、次世代のニューヒロイン誕生と会場、ファンを喜ばせた。
「トップになった夜は、本当はもっとはしゃぎたかったけど、先生に『カップもメダルもまだもらえないよ』と言われて、ちょっとガッカリでした」と15歳のあどけない表情。
決勝の最初の演技「跳馬」。着地をしっかり決めると、会場から大きな拍手と声援が送られた。
しかし2種目の段違い平行棒で落下し、会場からはため息。続く平均台でも落馬し、トップグループと大きく離されてしまった。 演技を振り返り、「昨晩、今朝と緊張はしなかったけど、段違い平行棒の演技の前に大ビジョンに映った自分を見てしまった。いつもは見ると緊張してしまうので、見ないようにしているけど、今日に限って見てしまい、その途端すごく緊張してしまった」という。また「今まで落下したことがない場所で、落ちてしまい、動揺も大きかった」と悔やんだ。
最後の演技は「ゆか」。初日をトップで終えると、決勝最後の演技はほかの選手の演技は全て終わり、ただ1人だけで会場の視線を独占できる。「気持ちよかった。本当に楽しく最高のゆかの演技ができた」と13・600の高得点で今大会を締めくくった。
内山選手は5月の全日本選手権5位、今大会7位の成績を残し、今月29日・30日に行われる全日本体操種目別大会へ段違い平行棒とゆかで出場が決まった。
「今までは練習どおりに演技することを目標にしていたけど、今度は優勝を目指したい」と目を輝かせた。
|
|
|
|
|
|