町田市と八王子市が連携し、地域の「産・学・公・住」が協力して行う防災イベント「第2回チャレンジ防災」(淡路二正実行委員長=人物風土記で紹介)が5月10日、両市がまたがる都立小山内裏公園で行われた。2900人もの人出に地域住民の『防災』に対する関心の高さと、イベントを重ねることで『何が必要か』が見えてきた。
昨年は6月に開催した同イベント。梅雨時で雨の影響もあり、来場者は約600人ほどだった。屋外で予定していたイベントも中止や縮小を余儀なくされ、その反省を活かし第2回となる今年は、雨の少ない5月に開催。天候に恵まれた当日、昨年の5倍以上の来場者数に関係者らは喜びの声を上げた。
災害時、助けになるのはやはり地元。このイベントは地元の大学や企業、行政が地域住民と一緒に防災イベントを行い、何かあった時に地域で「何ができるか」を、そして「何が足りないか」を地域に携わる産学公住で考えてみようと企画された。
火をおこしご飯を炊く体験のほか段ボールでのハウス作り、防災をカルタで学ぶなど大学、企業などを自らできることを地域住民に示した。
情報伝達の大切さ
今回開催するにあたり、新たな課題も出た。起震車に興味を持った障がい者から手話通訳の問い合わせがあり、急きょ取り入れることを会議で決定した。実績のない中、実行委員会の一員の町田市社会福祉協議会の繋がりから「手話ボランティア」が、また市から要請を受けた「手話通訳」、「要約筆記」の総勢8人が参加。起震車だけでなく、他のブースにも同行し、またステージでのあいさつや講演の手話通訳を行うなど、「伝えたいことや知ってもらいたいことをボランティアの人たちのおかげで伝えることができた。災害時にどのように重要なことを伝えるかは大切なこと。これからも考えていきたい」と主催者。
「参加団体の構成が幅広く、色々な立場や視野で防災に対する目線が変わってくる。『新しい防災』の入り口としては大成功では」と実行委員。「今後は体が不自由な人もブースを作れるような仕組みが出来るといいね」と話している。
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