「クラッシュマン・トリオ」のチェリストでカフェギャラリーアルル。でコンサートを行う 横溝 宏幸さん 小山田桜台在住 33歳
あふれる情熱をチェロで
○…多摩境のカフェギャラリーで、クラシックの枠を超えた大人のコンサートを行う。好評だった昨年に続き2回目。「協力してもらい感謝しています」。クラシックから歌謡曲、祭囃子まで、弦楽器のスゴさを生かしたアレンジで、コンサートの概念を破壊する。
○…チェロとの出会いは高校2年の時。将来を考え始めた時期に、衝撃的な出会いがあった。それは地元のCDショップで何気なく視聴した「ヨーヨー・マ」。「インスピレーションを感じたんです。曲はもちろん、弾き方や人柄までも」。虜になりチェロの世界に飛び込んだ。遅くても10歳くらいから始める世界において、「世界一遅いんじゃないか」と先生に言われるほどだった。ただ、「ヨーヨー・マが僕の人生を変えました。おかげでフルート奏者の奥さんとも出会えましたし」。
○…相模原市出身。中学・高校は玉川学園に通った。「剣道部に入ったけど幽霊部員。今思うと、何かに縛られなかったのでいろいろ探せたんだと思う」。進路を決め、現役で東京音大に進む。チェロの権威・堀了介先生には「やめときなさい。食べていけないよ」と言われたが、食い下がった。その後、弦楽器の最高峰・桐朋学園大学院に進み、卒業後はプロオーケストラの客演を行うも「何か違う。自分がやりたい音楽って何?」。理想と社会のギャップに悩んだ。
○…毎週町田駅前にチェロとパイプ椅子を持って参上し、1曲だけ弾いて帰る生活を続けた。「吐き出さないとつぶれてしまうと思って」。しかし誰も足を止めてくれない。「まさに路傍の石。ムキになって弾き続けた」。気が付いたら目の前に一人のギャルが。『やべぇ、超癒される』。この一言に衝撃を受けた。「音楽は誰にでも等しく、その良さを体験できるチャンスがあるんだって。かしこまったルールや伝統を守る事も大事だが、それを壊すことも必要」。そうして「クラッシュマン・トリオ」が誕生した。
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