「特に何か変わったということはないですね」。7月に行われた日米大学野球で1試合12奪三振を記録し、各球団のスカウトがさらに注目した。「評価してくれるのはありがたいですが、気にしてもしょうがないですからね」と瓢々と答える。
プロ注目
球速153Kmのストレートを中心に、スライダー、シンカーフォークを投げ分け、首都大学リーグでは読売巨人軍の菅野智之投手が東海大時代に記録した53イニング連続無失点まであと3イニングに迫り、また同じく菅野投手が記録した年間7完封のリーグ記録にもあと1試合となった。
「自分のセールスポイントは『打者に向かう姿勢』ですかね」。日ごろから意識してビビらずにどんどんストライクコースで勝負する。スリークォーターから投げ下ろす投球スタイルは直球でも変化球でもフォームが変わらず、相手を翻弄する。
成長する自分
高校時代は甲子園に出場できず、大学で野球を続けるかも迷っていた。「野球を辞めようかなって本気で悩みましたよ」。高校時代はコントロールも投手としてのスキルもなく、思いっきり投げるだけだったと振り返る。
転機を迎えたのは大学2年の時。嫌いだったウエイトトレーニングやランニングを積極的に行い肉体改造した。182cm72kgだった身体が1年で10kg増え、球速も140Kmほどだったストレートが153Kmにアップした。野球がどんどん楽しくなっていく。やんちゃでギラギラした目で監督を見つめていた選手が、白星を重ね、信頼も得て、エースへと成長していく。
日本代表のエースに
日米大学野球でJAPANのユニフォームに袖を通す。初戦の先発を任され、7回12奪三振と好成績を残す。今までで一番しびれた試合だった。「先制点を取られてしまったけど、チームが逆転してくれて。良い内容で投げれたけど、チームが勝ったことがうれしかった」
自分に期待
1カ月後に迫ったドラフト会議。「どの球団でも指名していただけるなら光栄です。どのチームでも行きます」。プロ野球の世界を「成長できる場所」と捉える。「プロで通用するコントロールや体力、そのほかすべて足りないと思います。でも大学に入って監督やコーチが指導してくれたおかげで、僕は成長しました。プロ野球に入っても、成長します。どれだけ成長できるか、どんな自分になっているか本当に楽しみです」。大学で経験した成長のおかげで、自分自身の可能性に期待を寄せる。
プロに期待
現在は大学最後のリーグ戦を戦っている。「目標はケガをしないこと。そして優勝したいですね。優勝して、今までで一番しびれる試合にしたいです。プロ野球のことは意識していないと言えばウソになります。だって毎日考えていますよ。成長している自分のことを」
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