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町田版 公開:2019年4月11日 エリアトップへ

介護・医療事業者連携 「空車」シェアして活用 訪問時の駐車スペース確保

社会

公開:2019年4月11日

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チラシを掲げる委員会メンバー
チラシを掲げる委員会メンバー

 全国的に訪問医療・介護業界の駐車場問題が深刻化している。近くにコインパーキングなど車を停める場所がないような住宅街では、路上駐車の取り締まりにより、自宅で医療や介護を受ける利用者や訪問サービスを行う事業者にとって、サービスの提供が滞ることでの弊害が出る。そんな不便な現状を打破すべく、市内や近隣地域で医療・介護に携わる有志22人が「駐車場シェアシステム委員会」を立ち上げた。

 駐車場シェアリングシステムは、インターネット上で登録や予約を行うことができ、駐車場提供者と利用者をマッチングするシステムで、医療・介護関連で住宅に訪問する事業者の車を、近くの住宅、店舗などの駐車場が空いている時間に停めておける仕組み。2016年6月に行われた「第18回町田市医療・介護事業所交流会」で路上駐車取り締まり問題が医療・介護のサービスの弊害となっていることが取り上げられ、この問題に取り組もうと「駐車場シェアシステム委員会」を立ち上げた。会長には交流会の代表を務める水野将憲さん(=人物風土記で紹介)が就任。

 この駐車場問題について水野会長が警視庁に問い合わせたところ「早急に道路交通法を改正することは難しい」との回答があったという。「ならば私たちで何かできることはないか」との思いから、町田市の医療・介護・福祉等の関連事業所や民間企業、市民が協力し合い、空いている駐車場をシェアすることで解決できないかと考え、この委員会の立ち上げに至った。「1つの事業所で年間2、3件は違反キップを切られています。市内には400の事業所があるので、相当な数です。もちろん法律は守らないといけませんし、近隣の方にご迷惑をかけてもいけない。他業種でも同様なので、特別扱いをしてもらうわけにはいきませんので」と水野会長。

 市の「まちだ○ごと大作戦」による助成金を得て、パソコンやスマートフォンから駐車したい場所と時間を選び予約できるサイトを構築した。会員になるとサイトに通じるパスワードが発行される。駐車時間は1時間単位。登録した事業所や自治会館、企業、個人などが協力し、空いている駐車場を貸し出している。

 同様の駐車場のシェアリングシステムは、現在愛知県で行政主体で実働しているが、民間主体となるのはこの委員会が初。水野会長は「この駐車場問題を改善し、訪問医療・介護業界の質の向上と発展を目指しています。現在の登録数は40件ほどで、まだまだ足りません。300件を目指し、広く提供駐車場を募集しています」と呼びかける。

 問合せ、申込みは水野会長【携帯電話】090・1454・2227へ。
 

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