市内出身のミュージシャンで、約6年ぶりにアルバムを発表する 矢舟 テツローさん 町田市森野出身
10代の感性、大人のリズムで
○…「まさか作れるとは思っていなかった」と自分でも驚く。中学の頃から憧れていたピチカート・ファイブの小西康陽さんが全面プロデュースした1枚だ。2年前に行われた小西さんのライブに演奏者として参加したのをきっかけに制作が決定。歌も演奏も「本人的には今まで通り」だが、小西さんからは「とんでもない名作になる」と言われ手応えを感じている。「自分の持ち味は本人にはわからない。引き出してもらえるのは大事なこと」としみじみ。
○…自身を「ジャズっぽいシンガーソングライター」と評する。楽曲は歌詞から創る。言葉の抑揚とメロディーのマッチングにこだわりがあり「そんな部分が小西さんと通じ合えたのかも」と分析。ピアノは大学1年から。「姉のピアノが家にあったから」とジャズを習い始めた。20代からホテルのレストランなどで演奏する仕事を任されたが、リクエストに応えられず焦る日々。「こんなに下手だったんだと気づいて。猛練習しました」。当時の悔しさがプロへの道を開いた。
○…森野で生まれ育った。小学生の頃は地元の少年サッカークラブに所属。厳しい練習に励んだ。進学した私立中学は自由な雰囲気で「校風に影響を受けた。今の自分につながっている」と振り返る。制服がないため、私服のセンスを磨こうと訪れたアメカジショップ「クラウドナイン」にドはまり。図書館でCDを借りカセットにダビングしたり、多感な時期をよく覚えている。
○…「リスナーだった10代の自分の感覚を忘れないようにしたい」という想いは今も熱い。便利で何でもそろう町田は、以前より地元愛を表現する人が増えたように感じる。「自分も町田生まれ町田育ち。何かの形でお役に立てたら嬉しい」
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