子どもたちが「近所の人」から学ぶ企画を始めた 野口 泰昭さん 薬師台在住 48歳
自然体 人と人つなぐ
○…初回は9月。元プロサッカー選手に経験談を語ってもらい、先日は陸上・長距離競技で五輪に出場した女性にこれまでについて振り返ってもらった。熱心に聞き入る子どもたち。手ごたえを感じることができた。「元アスリートが重なったが、一般の方にも依頼していこうと考えているんです」。近所のお兄さん、お姉さんらの人生。どんな人からも学ぶことはある、という考えだ。
○…柔道整復師であり、接骨院や内科クリニックなどのある薬師台の医療モールを運営する立場だ。この場所で多くの人の心身の不調を改善できるようにと努めているが、「まず、体調を崩さないようにするためには」と考えたのが今回の企画を始める発端となった。「子どもたちにはいろいろ『ためて』はだめ。やりたいことをやってと伝えたい」。それが病気にならないことにつながると説く。
○…小学生の頃、暴力が支配する世の中で戦う主人公を描いた漫画に夢中になった。人気のあったその物語で憧れたのが強さを誇る登場人物ではなく、病気や痛みで苦しむ人を救う主人公の兄。常に冷静で人のために尽くす姿に惹きつけられ、30歳を超えて現在の道を選んだ奥底にはそんな憧れの気持ちが未だにあった。現在、周囲に写る自然体の姿はそのキャラクターを彷彿させる。
○…これまでも、地域を盛りあげるイベントに関わってきた。人と人をつなげ、新たなものが生まれる瞬間が好き。しかし、人前に出るよりも取り組み始めた農業のように地道に作業する方が性に合っているとも思う。波長を崩さず、歩む毎日。「崩れたら、緑のあるところへ行く。だから、運営するモールは薬草などに囲まれている」。子どもたちにも伝えたいことだ。
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