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野津田在住映像作家 祭り通じ、石川の復興映す 自身も被災 6月に試写会

社会

公開:2024年5月30日

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キリコ祭りの様子をとらえた映画の一場面(有馬さん撮影・提供)
キリコ祭りの様子をとらえた映画の一場面(有馬さん撮影・提供)

 野津田町在住で映像作家の有馬尚史さんが現在、被災から祭りを通じて、街の復興を目指す石川県珠洲市の人たちの姿をとらえたドキュメンタリー映画の制作を進めている。2023年5月に起きた地震からの復興の様子を撮影するなか、今年元日に起きた能登半島地震によって自身も被災。計画を改め、6月の試写会に向け準備を行っている。

 有馬さんが復興の象徴になると考えたのが珠洲の祭事である「キリコ祭り」だ。巨大な灯ろう「キリコ」を威勢のいい掛け声と共に引き、街中を練り歩くもので、夏から秋にかけて珠洲の各地域で行われている。

 有馬さんは現地で取材するなか、被災し沈みがちな住民らの表情がこの祭りの話題になると晴れやかになる様子を見て、ドキュメンタリーの制作を決意したという。

 「知人に依頼され、映画づくりを検討していたが、この祭りを通じて復興を映すことができるのではないかと思った。みんなの生きがいになっていると感じた」と有馬さんは振り返る。

葛藤も

 撮影は祭り開催の有無を議論する住民らの葛藤の現場から、祭りに向け準備を進めていく様子をとらえ、冬から新年にかけての様子も復興を表すのには必要と考え、昨年末も珠洲を訪れたという。

 そんななか起きたのが今年元日の能登半島地震だった。大きな揺れに戸惑い、頭が真っ白になる状況で、「映画制作を続けるべきか悩んだ。これからどうすればいいのかと」

 ただ、2週間の避難所生活を強いられるなか、被災しても大きく取り乱すことなく、淡々と生活する住民らの姿を見て、「この様子を記録したいと思った」と当時の思いを口にする。

 それは地域のつながりがあってこそと感じる一方、住民らが協力して実施している祭りから生まれる絆ではないかと考えたという。「この場面を映せるのは自分しかいないという思いも強かったですね」

クラファンで制作費

 有馬さんは自身の被災後、計画を立て直したうえで撮影を重ねていき、現在は6月に開く試写会に向け、編集作業にあたる日々を送っている。

 クラウドファンディングを利用し制作費の一部を募り始め、「多くの方に協力してもらいたい」と話している。クラウドファンディングの詳細などについては作品名「凪が灯るころ」で検索。本上映の日時については未定という。

 千葉県出身の有馬さん。目指していたエンジニアとして働き出すも、「合わない」と断念し、映像の世界へ。これまでドラマの映画なども制作。緑の多い町田の街を気に入っているという。
 千葉県出身の有馬さん。目指していたエンジニアとして働き出すも、「合わない」と断念し、映像の世界へ。これまでドラマの映画なども制作。緑の多い町田の街を気に入っているという。

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