町田市にゆかりのある歴史を学び、発信してきた市民グループ「まちだ史考会」が先ごろ、創立30周年を迎えた。市が開く歴史講座の修了生で構成される団体。歴史に関する講演会を開き、子どもたちに昔遊びを伝えるボランティア活動に取り組むなど、地域の学び拡大にも貢献している。
発足は1994年。市が主催する歴史講座の第1期修了生が「学び続けたい」と市民グループを立ち上げたのが始まり。町田にゆかりのある歴史を学びながら、講演会を開き、探索ツアーなどを企画。98年からは現在の団体名で活動してきた。会則にはボランティア活動に取り組むことも記載し、子どもたちに昔遊びを伝えるなど、伝統的なものを次世代へと伝える役割も果たしている。
同会会長の竹澤秀雄さんは「郷土町田の歴史を知ろう、歩こう、守ろうを合言葉に活動してきた。多くの方に支えられ、30周年を迎えられた。感謝している」と話す。
仲間づくり場に
史考会は仲間づくりの場にもなっている。年齢や職業などが異なっても、同様の志をもち、同じテーマについて取り組みを進めるなか、つながりが生まれているようだ。
会社の退職後に入会した竹澤さんはこれまで縁のなかった世代の異なる仲間を数多くつくることができたといい、「以前は職場のなかでしか人とのつながりがなかったが、会に入り、同じ志の仲間と出会えて良かった」と振り返る。また、副会長の西尾紘一さんは「会の活動を通じて、生活に役立つ情報を得られることも少なくない。ありがたいよ」と笑う。
会員は減少
一方、30周年を迎えて課題もある。会員数の減少だ。発足以来、右肩上がりで増え続けてきたものの、最大271人だった会員は活動が減少したコロナ禍を経て今年4月には188人まで減少してしまった。
「会員の高齢化も進んでいる。若い人たちにも加わってもらいたいと思う」と竹澤さん。会の門戸をより開くため、市の歴史講座の修了者に限るという入会条件を廃止して、誰でも参加できるようにしていく考えもあるという。「新たな仲間に加わってもらいたい。活動も充実させていく予定」と話している。会の活動内容はまちだ史考会のHPなどから。
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