プロ音楽家として長年活動しながら、65歳で介護福祉士になった PAPAS源太さん(本名:竹岡 茂也) 町田市在住 71歳
「認知症×音楽」を追求
○…「認知症は止められる」。プロ音楽家でありながら介護の現場に入り、音楽の力で認知症の進行を遅らせたいと邁進している。現在は相模原市にある音楽デイサービスの管理者を務め、自身も演奏をしながら利用者に音楽で癒しを提供している。「50年、音楽をやってきた。音楽の力を信じている」
○…20年ほど前、コンサート会場を訪れていた知り合いの認知症当事者「森さん」が、普段は会話がなかなか成立しないのに一緒に歌を口ずさんでいる姿に衝撃を受けた。「歌には不思議な力がある」と認知症への関心が高まり、すぐに東京の介護施設で送迎ドライバーになった。施設内の職員として働き始め、65歳で介護福祉士の免許を取得。認知症患者が誇りをもって生き生きとした人生を歩めるよう仕事に情熱を注いできた。
○…小学生の頃、ビートルズのコーラスに魅せられて音楽に興味を持った。「思いついたらすぐ行動。誰もやってないことをやりたい」。友だちとほうきを手に最初のバンドを結成したが、「本物の楽器ができなきゃ」とドラムを注文。ただ、家に届いてすぐ親に返品され、仕方がないので妹がやっていたピアノを独学で習得し、ギターも覚えた。1972年にザ・フォーク・クルセダーズのはしだのりひこ氏に才能を見出され音楽事務所と専属契約。活動を開始した経緯がある。
○…認知症と音楽の研究を続けながら共感者を増やしていきたいと考えている。はしだ氏に言われた「かっこつけるな、さらけ出せ」は今でも肝に銘じていること。素の自分でいることを音楽活動でも介護でも大切にしている。10月には音楽朗読劇とミニコンサートでは総合プロデュースと演奏を務める予定。情熱が衰えることはない。
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