9周年を迎えた道の駅「八王子滝山」の駅長を務める 芥川 麻実子さん 都内在住 67歳
「魅せる」思い、抑えられない
○…「もう9年、超早い。あっと言う間だった」――。当初は施設の「顔」として就任。「じっとしていられない」と現場に入り込んできた。「私にできることをしよう」。取り組んだのは、野菜を格好良く見せること。駅長となり、改めて新鮮な野菜を見た時に感じた「格好良さ」を広く伝えたいと思った。施設内で野菜の写真展を開くなど、八王子野菜の魅力を「見て」楽しめるようにアイデアを出し続けている。
○…文豪芥川龍之介の孫として三鷹市で生まれ、幼い頃は、男の子より木登りが上手な”お転婆”。作曲家の父親の影響で音楽をレコードで聴くのが好きな女の子だった。「幼い頃は文を書いたり、歌をうたうことが嫌で」。上手くて当たり前――。明るい笑顔の下に、いつも親族と比べられるプレッシャーがあった。「だから違う道を選んだ」。駅長以前は、TV番組の司会、制作者など多岐にわたって活躍してきた。
○…駅長に就任以来、市内イベントにゲストとして呼ばれる機会が増えた。「もっと若い人にも活躍してもらいたいのよね。特に女性に」。多忙を極めるなか、大切にしているのが”ひとり時間”。夕方、電気もつけず静まり返ったなかでお酒を飲むことが、情報で溢れかえった思考をひとつにしてくれるという。”厳しく”応援してくれる夫の存在も大きい。「私の活動に駄目出ししてくるの。でも一番、評価してくれている」
○…道の駅PR活動の一環として、野菜生産者などを紹介するフリーペーパーの編集長を務める。全て自分の足で取材し書き下ろす。発行資金のための営業活動も自分の手で。「農家さんの魅力を言葉と写真で伝えたい。皆さん、本当に格好良い」。その思いがコンプレックスだった「書く」ことをワクワクすることに変えてくれたのだという。「地域で頑張っている魅力的な方をみんなに知らせたい」。根っからの「魅せる」血を抑えられない。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|