市区町村を対象として全国に300以上あるラジオ局「コミュニティFM」。地域に特化した情報などをFM放送の周波数帯を利用して提供するもので、東日本大震災以降は防災面においてもその価値が高まった。そのコミィニティ放送を「八王子にも作ろう」という動きがある。市が100周年をむかえる今年の10月1日(市制記念日)の開局をめざしている。
音楽P(プロデューサー)が立ち上げ
開局を進めるのは市内在住の音楽プロデューサー、中野健次郎さん(59)。みなみ野に開局準備室を設け現在、出資者・スポンサー集めなどに奔走している。
「なぜ八王子にないのだろう」。中野さんは昨年6月、知人と話をする中で、立川、相模原など周辺ではコミィニティ放送が浸透している地域があるのに対し、地元に存在しないことを不思議に思った。調べると過去に挑戦した例はあり、その運営の難しさも知った。
一方、コミィニティ放送を管轄する総務省は新設を推奨していること、地上デジタル方法への移行(2011年)に伴い現在、同省から割り当てられる周波数が「空いている」こともわかった。「来年100周年だしやるなら今」。中野さんは一念発起し株式会社八王子エフエム(みなみ野)を立ち上げた。
総務省へ申請中
同社では現在、総務省へ開局を申請中(2月3日時点)。許可がおり次第、10月のスタートへむけ番組制作などを進めていく。電波は市役所にアンテナを設置しそこから発信する計画で、すでに市の承認は得ている。
「災害で停電した際も携帯ラジオは電池で動き、どこでも情報を受け取ることができる」。中野さんがコミィニティ放送において重要な要素と考えているは「防災面」だ。
中野さんのプランでは市と防災協定を結び、災害時、市が提供する情報をコミィニティ放送で流すとしている。たとえライフラインが途絶えても、ラジオを通じて多くの市民に必要な情報が行きわたる。「東北地方では大震災以降、10局の地域ラジオ放送局が設立されたそうです」(中野さん)。総務省が推すのはこの点も大きい。
また中野さんは「地域連携」「街おこし」の役割も担い、ローカル情報の発信や地元スターの発掘なども考えている。
近隣のコミィニティ放送としては1995年から2010年まで主に多摩市を対象に展開したエフエム多摩があった。中野さんは「行政に頼ると難しい。我々は民間事業で立ち上げる。収益確保のために営業の自力が必要」と課題を話した。
八王子FMは中野さんを中心に5、6人体制で運営していく予定。スタジオは外からも見えるオープンな造りで、いずれは一般参加型の番組なども計画している。「市民のみなさんに喜んでいただき、またいざという時に頼りになる、地域密着型の放送にしたい」と中野さんは抱負をのべた。
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