障害者が通う「八王子福祉作業所」で新たにスイーツを提供するカフェがオープンした。本格的なスイーツが楽しめるように経験のあるパティシエが指導。新しい形の作業所を目指す。
社会福祉法人武蔵野会の施設「八王子福祉作業所」は1月23日に老朽化を機に台町から元本郷町に移転。2月1日から施設の1階部分の一部を使って「ハチウェル ラボ カフェ」をオープンさせた。高い吹き抜けの天井におしゃれな椅子やテーブルを配置したカフェスタイル。焼き菓子だけではなく、生クリームを使ったケーキも販売しており、街中にあるイートイン可能な洋菓子店とほとんど変わらない。唯一の違いは厨房やホールでは職員と一緒に障害者も働いている点。
同施設の支援主任・正岡直樹さんは「地域の拠点として人が集まるコミュニティスペースのような場所を目指している。多くの人に集まってもらうためには本格的な商品を並べる必要がある」とカフェを作った理由を話す。多くの人が訪れることで地域のニーズがわかるようになり、社会貢献の仕方も見えてくるという。また、通常の作業所は売り上げが限られるので通所者に支払える賃金も抑えられてしまう。十分な売り上げを確保することで、通所者の賃金を向上させ、自立支援につなげていきたいという考えもあるそう。
このカフェの指導をしている四谷泰朗さんは、子安町で28年続いた人気のケーキ店「パルティール」のオーナーシェフだった。体調を崩したために3年前に店を閉めた。店を閉めた後も洋菓子職人としての活動は続けており、製菓専門学校で指導をしているほか、東京都洋菓子協会多摩支部の副会長も務める。今は月曜から金曜まで同店に立つ。「経営しない分、精神的負担が少なくて済む。これまでとったことのない有給もとれるようになった」と冗談交じりに話す。体調を崩したのも多忙で病院に行けなったことが原因だった。入院している最中「何らかの形で職人としてやってきたことを残したい」という思いも強くなったそう。「今までにないタイプの作業所。集大成として形が残せる」とやる気は十分だ。
四谷さんには同店を人気店にするための作戦もある。普通の店に匹敵する10種類以上ある焼き菓子を用意するなどラインナップも充実している。金曜日限定で販売するシュークリームは目玉商品だ。カリカリの生地に、手間のかかる製法で作ったカスタードクリームと添加物なしの生クリームの2つを重ねることで自然な甘さと心地よい食感が楽しめる。「通常なら240円はする」という商品を180円で販売しており、作業量の限界に近い60個を1日で売り切る。パルティールの頃から人気のあった添加物や卵が少ない商品を展開し、特徴も出している。
同店(元本郷町4の13の3)の営業は午前11時から午後4時まで。日曜・祝日は休み。
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