南大沢にある洋菓子店のオーナーシェフ、伊藤文明(ふみあき)さん(38)が来年1月にフランスで開催される世界大会「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」に日本代表として初出場する。大会は洋菓子製菓の技術を競うもの。伊藤さんは18日、石森孝志市長を表敬訪問。石森市長は大会での活躍に期待を寄せエールを送った。
アメ細工部門 「長年の夢」
伊藤さんは3月に都内で行われた国内選考会の「アメ細工」部門で金賞に輝き、世界大会への出場を決めた。
アメ細工は砂糖を熱し、飴状になったものを、様々な形にする製菓技術。伊藤さんはホテルの調理部門で洋菓子の製造を担当していたとき、先輩の作業を手伝ったことがきっかけで親しむようになった。
個人店で初
世界大会、国内選考会とも2年に1度の実施。選考会で伊藤さんは前回銀賞、前々回は入賞圏外だった。これまで金賞受賞者は大手メーカーやホテルのパティシエが多く、「個人店」としては伊藤さんが初めてという。
金賞に選ばれた伊藤さんの作品は自転車をテーマとしたもの。高さは125cmで、重さは約15kg。「砂糖のかたまり」(伊藤さん)だそうで、大会では7時間の制限時間で作られた。「気負い過ぎて。終わったら歯に穴が開いていました」と笑って振り返った。
世界大会は「お菓子のワールドカップ」とも呼ばれており、22カ国の代表が集まる。日本勢は過去3回の大会で続けて銀賞を受賞している。
大会では日本選考会の「アメ細工」「チョコレート細工」「氷彫刻」部門でそれぞれ金賞の3人がチームを組む。直径120cmの円テーブルに3つの作品を組み合わせ、評価を受ける。制限時間は10時間。審査員は22人。見た目だけでなく、仕事ぶりなども評価点の対象になる。伊藤さんらは現在、作品テーマを検討中で、「世界の誰が見てもわかるもの」をめざす。「出場は長年の夢でした。出るからには世界一になりたい」と意気込みを話した。
5年前、南大沢で開業
愛媛県出身の伊藤さんは横浜のホテル、新宿の洋菓子店に勤務後、渡仏。帰国後は国立にあるICHIRINでシェフパティシエを務めるなどした。2013年に「パティスリー・メゾンドゥース」を開業。数々のコンテストで受賞歴がある。
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