10日 専門家が解説各地で天然記念物
高尾駒木野庭園(裏高尾町268-1)で6月10日(日)、講演「モリアオガエル A LIFE」が行われる。
例年この時期に開催しているもので、今年も理学博士の草野保氏(元首都大学東京動物生態学研究室助教)を講師に迎える。
モリアオガエルは日本各地で天然記念物に指定されており、同園の池にも生息している。草野氏は「古くから、(近くにある)高尾の森林科学園内の池で繁殖していましたが、その集団から分散してきた子孫が定着したのだと思います」と話す。なお当日については「どのようなカエルなのか、また特にあまり知られていない不思議な生態の解説をするつもりです」と来場を呼び掛ける。
時間は午前10時30分から正午まで。定員20人(先着順)。参加費は500円(小学生以上)。申し込み・問い合わせは同園【電話】042・663・3611へ。
草野氏に聞く
――いつからどうしてモリアオガエルを調べるようになったのですか?
「1970年台半ばより都立大(現首都大学東京)理学研究科の動物生態研究室で両生類(カエルやサンショウウオ)の生態を研究していました。知人から、道路で轢かれたカエルを解剖して胃内容物を見てほしいと依頼されたのがその始まりです。モリアオガエルの死体を解剖していて、見慣れない大きな臓器が目に入り、よく調べてみると精巣であることが分かりました。他の種に比べて異常に巨大な精巣を持つことが分かり興味を持ちました」
――モリアオガエルはどのような生物ですか?
「世界に広く分布するアオガエル科の仲間で、樹上生活する中型のカエルです。アオガエル科は主に熱帯や亜熱帯地域に生息する仲間ですが、モリアオガエルはその中でも最北端に生息する日本だけにしかいない固有種です」
――モリアオガエルに惹かれる点(魅力)は何ですか?
「他の種と異なり樹上生活をすること。産卵も樹上で泡巣を造りすること。産卵は、一メスに対して複数のオスが抱きつき数時間かけて産卵すること。それらと関係するのですが、オスが巨大な精巣を持つことなどです」
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