途上国での英語指導を経て、市内に教室を開いた 江原 直子さん 片倉町在住
「自分もできる」 可能性知って
○…I CAN TALK-。「できる」という自信が大事。英語を通じて自尊心を養うプログラムを実践する。カンボジアで誕生したリーダー育成のトレーニングで、社会的に不利な立場の人らに教育支援し自立を助ける。NGO(非政府組織)が運営しており昨秋、日本の拠点となる英語教室を始めた。「言語はあくまでツール。話せるようになることで自分に自信を持てるようになります。自分もそうでした」
○…千葉県松戸市の出身。父親の仕事の関係で6歳からの4年間、アメリカで暮らした。帰国してショックを受けた。「テストの点数を喜んだら『何自慢しているの?』という目でみられて。向こうでは自分も他人も褒めるのが当たり前なのに」。いじめも受けたそう。中学はシンガポールの日本人学校に通い、再び帰国した高校ではモダンダンスに熱中した。
○…大学3年時、授業の参考にと訪れたフィリピンでのこと。「ゴミの山で暮らす子どもたち」を目の当たりにした。その衝撃は大きく「自分に何ができるか?と深く考えさせられました」。就職内定を辞退し自分の道を探し出す。そんな中このNGOに出あった。フィリピンで学び、東ティモールでは指導をする立場に。内戦の地で結婚、妊娠もした。「母親は帰ってきなさいと。でも『あなたの国では産めない』というのもおかしいな、と」。現地で女の子を出産した。
○…帰国後、横須賀市でフリースクールを開いたこともある。不登校だった生徒をカンボジアへ連れて行き、自信をつけさせた。基本は「できることを積み重ねる」こと。「他人の目を過剰に気にしてしまう自分を克服できたのはこのプログラムがあったから。多くの人に『自分もやればできる』という可能性に目を向けてもらいたい」
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