八王子で初めてという「ウイスキー」をテーマにしたイベントが開催される。「価値ある」国産ウイスキーを多摩地域の人にもっと知ってもらおうと、バー店主2人が企画した。一カ所で様々な味を楽しめる「八王子ウイスキーストリート」は10月5日(土)、八王子駅北口の西放射線ユーロードの一部を会場に同日実施の八王子フードフェスティバルの一環として行われる。
10月開催 初の試み
企画をしたのは中町にあるダイニングバー「ブレスゲート」の店主鏡智也さん(45)と新橋のバー「T.O」の越智卓さん(44)。2人とも市内の同じ飲食店で働いていたことがあり昨年、鏡さんが独立したことを機に交流を深めるように。今年からイベント開催の準備を進めてきた。
「新橋に行ってわかりました。比べると多摩地域の人はウイスキーに対する熱量が少ない」と越智さんは指摘する。「日本のウイスキーは先日、1億円で落札されるなど価値は高い。もっと楽しむ文化が根付いてほしい」と開催の動機を話す。越智さんによると1980年代の世界的なウイスキー不況でメーカーが生産量を減らした一方、2010年代になると「安全」「技術力」を強みとする日本のウイスキーはアジアから注目されるようになった。中国市場の活性化などで昨今は「品薄」な状態が続くほどの人気ぶりだそう。
今回企画したようなイベントは、6年前に始まり今では3000人の来場がある「秩父ウイスキー祭」(埼玉県)が代表的なものという。ひとつの会場に国内外のメーカーが集まり様々な味を試飲できる。参加したことのある鏡さんは「とても人気のある催しですが、古いものを飲めるなど、上級者向けになりつつある」とし、八王子で行うイベントについては「ウイスキーを知らない方に味わってもらえるものに」と考えている。また「屋外で、街中の一定箇所で開催するのは他で聞いたことがありません」と、独自性を強調する。
当日はメーカー数十社がブースを設け、国産ウイスキーを中心に、基本的に「ストレート」で提供する。来場者はチケット購入で進呈される専用のグラスで各種を楽しめる。鏡さんらバーテンダーは市内近郊等から20人近くがスタッフとして参加する。出店メーカーの担当者は「これをきっかけに海外のものにも目を向けてもらい、国産を含めてウイスキーがもっと飲まれるようになれば」と開催を歓迎する。
2人はその価値(味)について「熟成という時間を飲む。麦を育む大地を飲む。そして人の技術を飲む。それがウイスキーの醍醐味です」と語る。「八王子でもその文化が広まれば」とイベントを機とした展開を期待する。
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