ステンレス製
八王子市内の4つの企業が共同で消毒液の「プッシュボトル足踏スタンド」を製作し、市などへ寄付した。新型コロナウイルスの感染拡大防止のためには「接触機会を減らす」ことが有効と考えられているが、このスタンドはボトルに手を触れず、ペダルを足で踏むことで使用できる。
作ったのは鍛冶・金物製作業「株式会社森崎工業」(大和田町)、イベントの企画・運営をする「カフス」(横山町)とその関連企業。スタンドはステンレス製で重さ3・2キログラム。高さは設置するボトルの大きさに合わせ、調節できるようになっている。
製作を取りまとめた森崎泰正さん(同社代表)によると、感染拡大のひとつのきっかけとなった「ダイヤモンドプリンセス号」のニュースを見ていた2月、製作を思い立ち3月上旬には取り掛かったそう。ただ、その後、感染拡大防止のため会社は休業に。現場が再開した5月、「頭の中にずっとあった」という構造をもとに形にした。
シンプル、錆びない
森崎さんは製品の特徴について「とにかくシンプルさを追求し、すべてにおいて合理的に仕上げました」と話す。注文が増えた際も供給を続けられるよう、ビスなどは「不足の心配が少ない」ものを選ぶなどしたそう。また、製作担当者は「ステンレスなので錆びない。バネを使っていないので(消耗の心配がなく)耐久性が高い。プッシュする際、スタンドの下部分が動く(上がる)ので、ノズルがぶれず、液がきちんと発射される」とセールスポイントを加えた。これまで1万台以上を製造している。
八王子52台、神奈川も
八王子市へは6月4日に52台、神奈川県へは12日に30台を寄付した。市内では一部の公共施設に設置されている。他にも合計100カ所以上に送っており森崎さんは「多くの人に除菌の大切さを理解してもらい、感染防止につなげてもらいたい」と話した。
接触を防げば「想像を超える結果が待っていることに気が付き作りました」と森崎さん。コロナ禍において作業することで社員の感染リスクが高まることも懸念されたが「この製品が多く出回れば結果的に社員やその家族も守れる」と判断し、取り組んでもらったそう。
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