小説「大久保長安 家康を創った男!」を出版した 山岩 淳さん(本名:遠藤進) 大和田町在住 79歳
ゼネラリストの矜持
○…「八王子の魅力や文化は高尾山だけではないんだよ」。八王子のまちを作ったと言われる江戸時代の代官・大久保長安の歴史的資料は少ないそうで、小説はその空白を埋めるための手段でもあるという。「僕は歴史家じゃないし、読む人も必ずしも専門家ではない。まず全体像が理解できるように」とフィクションで楽しませつつ、丁寧に用語の説明も加えた。主なものでも今回5冊目でこれまで自費出版を中心に発行してきた。
○…高尾山で花を撮るのが定年後の趣味。「月ごとに分類したらわかりやすい」と本にしたところ、ロングセラーとなり5000部が売れた。高尾山の登山ガイドもしており、「花がない時期は、こぼれ話をするんです」。内容は「高尾山にかつてスキー場があった」「高尾山という名前の山は、日本に40カ所以上ある」など。それも本にしたことがある。
○…父が海軍の工場で働いていたため生まれは横須賀。戦争中は母の実家の秋田県に疎開。終戦後は父が民間の造船会社に就職したことをきっかけに函館へ。その後、カメラメーカーでエンジニアとしての道を歩んだ。関東近圏の色々な場所で暮らし海外赴任も経験。「だから故郷といえる場所がない」。しかし、その経験が物事を広く見る傾向につながった。
○…「最近のスマホはカメラとしても十分使える」。ツイッターは毎日更新。「新しいことにすぐ興味が沸くんだよ」。「スペシャリストではなくゼネラリスト」と自身を分析する。「深入りせず広く浅く」が信条。その「広さ」が出版に際して色々な人たちから協力を得るのに役立ったそう。「長安はミステリアスなところが面白い。小説の題材にもよく選ばれる。読み物として楽しんで」
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