別所在住の山瀬圭さん(高校1年)がこのほど、こまの世界大会「ITSAワールド・スピントップ・オンライン・コンテスト2020」のオープンフリースタイル部門で6位に入賞した。関東からの出場では唯一の入賞。山瀬さんは「世界にはもっと上手い人がいた」と悔しさをにじませた。
同大会はアメリカ、日本、チェコ共和国などを会場に2000年から開催されているこまの世界大会。今年は新型コロナウイルスにより、各競技者が演技動画を投稿するオンラインで実施。世界22カ国から延べ133人が参加した。
山瀬さんが世界大会に挑むのは初。「演技動画を撮影して送るのなら挑戦しやすい。練習へのモチベーションも上がった」と経緯を話す。エントリーしたのはオープンフリースタイル部門。3分間、音楽に合わせて演技を行い、技の難易度やパフォーマンス性などが審査される。
大会に向けた準備期間は3カ月間。土曜、日曜は別所にある長池公園自然館を借りて練習してきた。「最後1カ月は1日中こもりっぱなしに。投げだしそうになった」という山瀬さん。大会結果について、「5位以内を目指していたので微妙」と悔しさをにじませるが「自分に高評価をつけてくれた人もいた。それは嬉しかった」と話す。
努力が実る楽しさ
幼稚園の取り組みでこま回しを習ったことがきっかけ。卒園してからも独学で技を練習する様子を見た母親の知子さんは、「こんなに好きならこまの世界を広げてあげたい」と思ったという。
小学3年生の時に都内で行われたイベントに家族で参加。その場で日本こままわし協会の段位審査を受け、2段に認定されるほどの腕前だった。
こまの技は、ほぼ動画を見て覚えた。ロープは編み方、使用する糸を変え、試行錯誤重ねながら最適なものを選ぶ。山瀬さんは「ゲームは課金すれば強くなるけど、こまは努力しないと上手くならない。それが魅力」と、語る。
新たな演技に意欲
市内児童への指導教室や商店街のイベントにパフォーマーとして呼ばれるなど、活躍する。
今春進学した和光高校(町田市)では「パフォーマンスサークル」の立ち上げを準備中。現在、ピアノやダンスをする仲間が集まっており、「こまと融合した演技ができそう。様々な形でこまを発信していきたい」と意欲を見せている。