八王子市は既存住宅市街地の課題解決につながればと、みなみ野で分譲中の住宅地に関わる事業者らと協定を結び、取り組みを進めている。新たな街の形成過程について調査、研究し、その成果を今後に活かす狙い。市は「これからまちづくり、コミュニティづくりが進む段階から携われることは大きい。この先に役立つヒントが隠されているはず」と期待する。
既存課題 ヒント探る
事業は2018年に始まり、分譲地「結びのまち」は今年3月から販売を開始。開発面積はおよそ3万平方メートルで114宅地を提供する。まちづくり連携に関する協定は8月、八王子市、一般財団法人住宅生産振興財団(港区)、日本工学院八王子専門学校(片倉町)、株式会社ミサワホーム総合研究所(杉並区)の4者で締結された。
4者はこの住宅地の形成や運営を通し、「住宅市街地の形成や地域マネジメントの手法についての知見を得る」ことで、市内の既成住宅市街地の再整備に役立てる考え。また、持続可能なまちづくりの実現を目指す。八王子市はこの新たな街の形成過程の中で「調査・研究する部門において」携わる。
何が魅力?
市によると、過去に分譲された住宅市街地では、高齢化や人口減少が一斉に生じており今後、空き家や空き地の発生、コミュニティ機能の低下など地域課題が深刻化する懸念があるという。
それに対し市では東京都立大学とも連携し、住宅市街地のカルテを作成するなど現状調査に取り組んでいる一方、今回の調査・研究で、「住宅購入者が八王子市のどのような魅力を感じて居住地として選択したのか」を把握し、既成住宅市街地の再生等に活用しようと考えている。担当する市都市計画部では「すでに移住している住民には、その地域の魅力に気が付きにくいもの。今回の取り組みにこれからのまちづくりのヒントが隠されているのでは」と期待している。今後、アンケートを試み、実態の把握に努める。
分譲地の特徴の一つとして「クラブハウス」がある。クラブハウスは子どもの遊び場、待ち合わせ場所になるほか、定期的にイベントが開催される計画。また、住民が本を持ち寄る「ライブラリー」を設置し、世代を超えた交流を促す。住民間のコミュニティ機能の活性化への貢献が期待されており、分譲地にはこのような施策が複数ある。
なおクラブハウスの運営などはその後、住宅地の住民世帯で組織される管理組合に移行する。
選ばれる都市へ
市担当者は「今回の連携は、市による『地域の魅力を活かしたまちづくり』という考えに、民間事業者の皆様が呼応していただいたことが大きい。みなみ野地域周辺は自然が残り、魅力ある土地や風景が広がる。入居者の皆さんと地域をつなげる試みは、今後『選ばれる都市』となる上で必要なことと考えています」と話した。
![]() クラブハウスに集まった関係者
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