中小企業などの優れた技術や新しい経営モデルを表彰する「第18回多摩ブルー・グリーン賞」(多摩信用金庫主催)の表彰式が12月14日、立川市で行われた。八王子市内からは最優秀賞を含め、4社が受賞した。
経営部門となる多摩グリーン賞では、明神町の3Dソフト開発を手掛ける(株)VRC(謝英弟代表)が最優秀賞と特別賞の2冠。優秀賞は、「けいの家」など市内で飲食店を経営する(株)開拓使(北澤秀彦代表)、多摩みらい賞に高倉町の(有)バーゼル洋菓子店(渡辺純代表)が受賞した。
また、技術・製品部門となる多摩ブルー賞では、北野町のアオキ住宅機材販売(株)(米山鐘一代表)が多摩みらい賞を受賞した。
VRCは、人体を高速に3Dで再現し、自在に動かす技術を各業界に提供している。今年中にはスマホを使って生成できる全身3Dアバター(分身)のモバイルスキャナを発表する予定だ。「3Dインフラの提供により、実空間で解決できない課題をデジタルで課題解決していく」という同社の経営モデルが高く評価された。
開拓使はコロナ禍で「中庸な外食」を掲げ感染防止対策と顧客創りに取り組んでいる。スタッフが訪問して準備などを行う「出張宴会」、店頭、店内、スタッフ、客席で取り組む感染対策を行い「勝たないが負けない経営」に努める姿勢が評価された。同社の北澤代表は「賞をいただいたことで、都市型地域密着飲食店のイノベーションにまい進すべく、決意を新たにしたい」と語った。
多摩ブルー・グリーン賞は、多摩地域などに事業所を置く中小企業、団体、個人事業主が対象。独自性、地域性などが審査される。今年の応募総数は167件だった。