全国出場を果たした明治大学付属中野八王子高校卓球部の主将を務める 千島 理子さん 埼玉県在住 17歳
支え合いが成長の糧に
○…全国出場権をかけた関東選抜大会での一戦。自身の試合が、全国が決まる重要な局面でとなった。「頭が真っ白になった」と振り返る。対戦校は公式戦で勝利したことのない格上。「失うものは何もない。自分の卓球をやるしかない」と強い気持ちで挑んだ。勝利の瞬間は実感がなく「信じられなかった」というほど。「中学時代に何もなかった自分が、こんなに活躍できるなんて奇跡」と、語る。
○…埼玉県出身。兄と2人兄妹。家族でバドミントン大会や男子と一緒にサッカーで遊ぶなど運動が好きだった。卓球を始めたのは小学3年生のとき。クラブに通い、中学でも卓球部へ。だが3年間は満足のいく結果を残せなかった。「悔しくて泣いたり、適当なプレーになっちゃったり、人としてダメだった」と当時を振り返る。そんな時、明大中野八王子の体験入部に参加。部員同士がプレーに対し声を掛け合う姿に感激した。「一人ではなく、仲間と一緒にという気持ちが伝わる。ここなら人として成長できると感じた」
○…片道1時間半かかる通学時間は勉強にあてているという。「学校を代表する部。好きなことやっている分、勉強もやらないと」と、文武両道を目指す。強い意思は、将来の目標を見据えているから。「母と同じ看護師になりたい。人を助けるやりがいを感じられ、体を動かせるのも向いているかな」と笑う。
○…昨年のコロナ禍でインターハイは中止に。「先輩たちが目指していた場所。戦うことすら叶わなかった」。挑戦できる喜びを噛みしめる。試合前にくれた先輩の激励の言葉は、関東選抜の厳しい局面で生きた。「支えてくれる人が多い。それが明八の魅力」。託された思いを背負い、きょう、初の全国へ挑む。
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