4月12日(月)から始まる八王子市の新型コロナウイルス感染症の高齢者向けワクチン接種について3月18日、石森孝志市長は会見で準備状況を説明した。4月に接種できるワクチン1950回分を、電話とネットで受け付ける先着順と一部を施設などの入居者に割り当てる。
先着順、一部施設にも
八王子市は東京都内の自治体で世田谷区とともに最初にワクチンが配布される。配布時期は4月5日(月)の週で、供給量は1950回分。
接種(集団接種)は、12日(月)から23日(金)までの間で合計8回、市役所とイトーヨーカド南大沢店を会場に行われる。予約は5日午前9時から、インターネットや専用コールセンターで受け付ける。
予約には事前に発送するクーポン券が必要。クーポン券、案内通知、予診票は、対象者(65歳以上)へ3月29日(月)に一斉発送する。
「非常に少ない」
4月接種分のワクチン供給量は、今回接種対象となる市内高齢者約16万人の1パーセントほど。「想定よりも非常に少ない」という。
石森市長は「すぐに予約は埋まることが予想される。今回予約は取れなくても、希望される市民の方は必ず接種ができる。そのことについてしっかり丁寧に案内していきたい」と説明する。
また、八王子市は、現時点では、診療所などによる個別接種は予定していない。接種会場へ行けない施設入居者などについては、「4月接種分の一部を充てる」方向で現在、八王子市医師会と「調整中」だという。
石森市長は「予約について、公平性の観点から今回は『先着順』としたが、自力で申し込みができない人へも配慮しながら進めていきたい」と話した。
接種時間は1人20分から30分を想定。5月以降の接種については、配布状況に応じ、平日、及び日曜日に会場を開設する。
国は6月末までに全高齢者向けのワクチン配布を完了する見通しとしている。
3月増加の傾向も
市内の感染者数は3月21日までの累計で2747人。週ごとの推移を見ると、今年1月第3週をピークに減少傾向だったが、3月第2週は100人を超え、前週より倍増している。市担当者は「年齢もばらけ、特徴はつかみにくい」とした上で、「感染経路不明者から家庭内感染で広まる傾向がある」と話した。