環境省が先月発表した2019年度の一般廃棄物排出量などの実態調査結果で、八王子市が「ごみの少ない自治体」(人口50万人以上)で3年連続トップに輝いた。市担当者は「市民や事業所の減量、分別意識の高さによるもの。今後も意識啓発に取り組みたい」と話す。
八王子市の2019年度、1人1日当たりのごみ排出量は770・1グラム。前年より5・5グラム増加しているが、人口50万人以上の全国自治体の中では、3年連続で最も少ない。
市担当者は「コロナ禍による巣篭もりの影響で増加したが、年々減少傾向が続いていた」と話す。
広まる堆肥化
八王子市の調査によると、可燃ごみの約4割を占めているのが生ごみだという。生ごみの減量や資源化を進めようと、八王子市では、生ごみ処理機などの購入費の補助を行なっている。
その一つが、段ボール箱を使い、生ごみを堆肥にする段ボールコンポスト。「生ごみリサイクルリーダー」と呼ばれる市民8人が、市内で講習会を開催し普及活動を行なっている。
段ボール箱と竹チップ、もみ殻くん炭を使用し、微生物により生ごみを分解して堆肥にする。市は、12年度から講習会を実施。購入費用の補助も行なっている。これまで開催してきた講習会は237回で、3949人が受講してきた。
リーダーの1人である小林洋子さんは、4年前から講習会で講師として活動している。小林さんは「昨年はおうち時間が増えたからか、ごみを減らしたい、家庭菜園で堆肥を使いたいという若い世代の参加が増えてきた。近年のSDGsの広まりも後押ししているのかも」と分析している。
夫婦二人暮らしの小林さん宅では、可燃ごみは2週間から1カ月に1回、5リットル袋に収るという。小林さんは「生ごみは資源。捨てるのはもったいない。多くの人に広めていきたい」と話している。
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