NPO法人武州のよりあい理事長で無外流居合兵道師範でもある磯沼孝さん(小比企町在住)が、地元・小比企の郷土刀2振りを今年3月から4月にかけて入手した。
歴史を追って
小比企の小川恵造氏から「母のタンスを整理していたら見つかった」ということで譲り受けたのがきっかけ。錆を落としたところ、地元の刀鍛冶・正近(まさちか)の下で修業した康近(やすちか)のものと分かった。修業後に康近が移った大島(相模原市)の法性寺にある碑を訪ね、明治2年に没したことなどが分かったという。
引き寄せられるように、以前から探していた正近の刀も入手したという。正近は合作刀を高尾山薬王院に奉納するなどの功績もある小比企の刀鍛冶。磯沼さんの調べによると鎌や鍬などを地元に提供しながら、刀も作っていたようだ。
正近のものは、登録証によると昭和48年に広島で登録されている。「刀剣は歴史的・美術的価値があって始めて登録できる。小比企で作った刀が広島に渡っていたんですね」と磯沼さん。そのナカゴ(柄の中身)には「賀 塚本五十馬君万歳」という文言が残されており、「ご先祖様に心当たりのある人はご連絡ください」と磯沼さんは話している。
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