長年、高尾駅北口に近い甲州街道沿いで地域を見守ってきたシダレザクラが先ごろ、伐採された。老年化により、樹木が歩道や道路へ朽ち落ちてしまう恐れがあるための措置で、先月26日に地域住民らが見守るなか、作業が行われた。
その数分前--。その老年化した桜の枝木の一部が、伐採業者から一人の女性に手渡された。通勤で高尾駅を利用している中村章江さん。今年2月に桜が伐採されることを知り、「仕方がないこと。ただ、これまで地域に華やかさを与え続けてきてくれた桜が愛しく、子孫を残したいと思った」と「この日」を待ち、挿し木を試みることにしたのだという。
桜の挿し木の育成は難易度が高く、初根まで3カ月程度かかるというものの、中村さんは「根が出るか分かりませんが、精一杯、世話をしていきます」と話している。
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