八王子手仕事博覧会の代表を務める 土谷 ちはるさん 高尾町在住 63歳
作品に宿る楽しむ心
○…カントリー雑貨の作家になって約30年。2年ほど前から同じ手仕事に愛着を持つ仲間たちと冊子制作などを始め、最近は地域の祭りや商業施設から会として出店依頼を受けるように。「ひとりで活動していたら出会わない人達とつながるようになった」という。代表は「年功序列制」と冗談めかすも「無理せずやろう」とメンバーに伝える。「辛いと楽しい作品が作れないから」が理由だ。
○…昭島市出身。三姉妹の長女。米軍基地が近くにあり、母親が購入してくるレトロな食器などのカントリー雑貨が好きだった。大学卒業後、新聞社などに勤務。結婚して2人の息子に恵まれると、創作意欲に火がついた。子どもの洋服やおもちゃなど何でも作った。のめり込んだのは木材。本格的に学ぶため大工に直談判し弟子入りも。「種類による色の違い、塗料との色合い、自由自在なカット。作れるものが無限」と魅力を語る。
○…5、6年前、夫の病気を機に自宅の雑貨店を閉じ、主宰する南大沢駅前の手作り市の運営を若手に任せた。「気が抜けて、すごく楽しくなった」という。八王子の自然に触れる余裕もできた。「のんびり珈琲を飲むこと」が至福のとき。八王子に来て40年、南大沢、北野、みなみ野など、転居もたびたび。寺巡りが好きで「2年くらい鎌倉に住むのも楽しそう」と、常に心は自由。
○…ライフワークとしているのが、若い作家の後押し。自信を持つために何が必要か、「少しだけ」アドバイスする。「作品への愛情を無駄にしてほしくない。老婆心ながら思うのね」。もちろん自分の作家意欲も留まらない。「こぎん刺しとか、その土地で引き継がれる手仕事をやってみたい」。手と頭がいくらあっても足りないそう。
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