市内にある自治会が、スマートフォンやパソコンを使い慣れない高齢者のために、新型コロナウイルスワクチン接種予約の支援を行った。「困っていたので助かった」という利用者の声が挙がっている。
4月5日から受付を開始した八王子市の高齢者のワクチン予約。当初は希望者からの電話が殺到し、受付窓口につながらない状態が続いた。
「ちょうど『変異種』が騒がれだした時期でもあり、『眠れないほど悩んだ』という人もいました」。そう話すのは館ヶ丘自治会の事務局を務める塚田賢一さん。「電話よりインターネットの方が予約が取りやすいらしい」という情報もあり「自治会で予約のお手伝いをしよう」という話になり、5月以降の接種分で「75歳以上」の予約開始となる5月2日に自治会で対応することにした。
当日は、事前に二次元コードの使い方などを学んだ自治会の役員ら13人と、近隣にある拓殖大学の学生2人が「お手伝い」に参加。最初はネットにつながらない状態が続いたが、30分ほど経つと学生が最初の予約をとりつけた。「さすが、学生は慣れている。役員の3倍くらいの予約をとっていた」(塚田さん)。この日だけで63人分を予約。その後も連日活動を続け、5月24日時点で170人分の予約を完了させた。
団地の全世帯2000人に対して自治会員は520人だが、加入者に限らず支援をした。なお、これをきっかけに自治会に加入した人もいたという。
「取り残さない」
報道によって同団地の予約支援活動を知り、また同大学から応援の申し出も受けた高尾紅葉台自治会でも、5月22日と23日に住民向けの「予約のお手伝い」を行った。すでに混雑のピークは過ぎていたが同自治会会長の谷口允生さんは「取り残されている人がいるかもしれない」と判断して活動した。自治会の中で声を掛け合い、また子ども会が拡声器で呼びかけながら町内を回るなどして告知した。
大学生がパソコンを使い、22日には3人、23日には7人分の予約を完了した。「なかなか電話がつながらず、諦めていた人もいたようです。ご近所の人から声を掛けられることで、背中を押すことができたのかも」と谷口会長。
行政窓口でも
市でも65歳以上を対象に「予約支援」を行っている。場所は市役所本庁舎(元本郷町)の高齢者福祉課、八王子駅南口総合事務所(子安町)、南大沢保健福祉センター(南大沢)の3カ所。平日午前9時から午後5時。6月28日(月)まで。
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