八王子市私立幼稚園協会会長に就任した 内野 彰裕さん みなみ野在住 53歳
思いやる心、自然で育み
○…「幼稚園は人生の根っこ作り。どれだけ豊かな経験ができるのか、すごく重要」と語る。幼保無償化など「社会からの期待は大きい」と受け止める。掲げるのは「質の向上」。昨年度はオンラインで教員の研修会を行い、今年度も一層の充実を図る。「コロナ禍で現場も大変な状況。安全が最優先でも保育が窮屈になりすぎないように。一致団結しなければ」
○…清瀬市出身。家は幼稚園を運営していた。畑に囲まれた広い園庭、木造平屋の園舎は鮮明に記憶に残り「幸福感に包まれていた」という。植物好きの両親の影響で多くの木を植え、自然がいつも身近に。大学卒業後、父が他界し幼稚園を引き継ぐと無我夢中の日々だった。幼稚園教諭の妻と出会い、子育てをする中で「心の豊かさは自然との関わりにより大きく育まれる」と、再び自然に目が向いた。小さな命に出会い「目が輝いていく」園児も見て、7年前、七国の森を含む敷地に園を移転した。
○…筑波大学大学院博士課程を修了。研究テーマは「築山」。園庭で夢中に遊ぶ園児たちを見て「どんな効果があるのか、検証してみたくなった」という。気になると追求する性分。旅先でも木のベンチや散策の小道を見つけると「資料用」に撮影してしまうそう。「どうやって作るのかなって。家族は呆れ気味」と笑う。
○…先日、下駄箱に蛹(さなぎ)を見つけた。園児たちは羽化を見守るが、アゲハ蝶は羽化不全で飛ぶことは叶わなかった。それでも「精一杯生きる姿」を2週間見守り、亡骸は園児と一緒に土に埋めたという。「愛着、慈しみ、心の揺れ動きを感じた」。幼児期特有の学びへの理解を深め「これからの時代に必要な価値観を養っていく」。そんな教育を推し進めていく。
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