危機回避能力を
市立愛宕小学校(上柚木)で6月18日、児童の危機回避能力を高めるための「駆け込み」訓練が行われた。訓練は、不審者からの誘いを断り子ども緊急避難所「ピーポくんの家」に逃げ込むもので、八王子市によると現在同様の取り組みをしているのは同校のみという。
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市によると警察署から届く市内不審者の情報は昨年度105件。それに対し今年度は6月23日時点で35件と昨年度を上回るペースになっている。
訓練は2015年から始まったもので、市や南大沢警察署、学校関係者の協力のもとで行われている。当日は2年生合計42人が参加。児童は4人ほどのグループに分かれ、校外にある共同住宅の管理センターなど避難所の場所を確認したのち、訓練を行った。
遊歩道を下校する児童たちに不審者役の男性が近づき、声をかけた。「中学校はどこ?」と訊ねる男性に対し児童は「あっち」と指をさして答えた。「一緒に行こうよ」と男性は児童を誘う。断る児童たちに対し、男性は「途中までならいいでしょ」としつこく詰め寄る。危険を察知した児童たちは全力疾走で避難所へ逃げ込んだ。
児童の中には真剣に怖がった子も多く、終わってからの集まりでは「体が固まった」「声が出なかった」等の感想があった。
「助けて」言えるよう
「毎年授業で実施するので全児童が体験できている」とこの訓練コンテンツを提供する愛宕小学校運営協議会会長の貴家由美子さんは続けていることでの成果を話す。また、「これは大人に『助けて』という練習でもあります」とし「この訓練をしているからか、児童は日常から『大人に助けを求めていいんだ』と思えるようになったようです。それも大きな成果だと思います」とも話した。
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