全国平均より早くワクチン接種が進んでいる八王子市。この度、60歳以上の感染が減少していることが明らかになった。市保健所によるとワクチンの効果と考えられるという。
65歳以上の2回目接種率は全国平均の57・85%に対し、八王子は84・56%(7月18日時点)と高い。7月20日に行われた記者会見で石森孝志市長は「(全年齢で)9月末までには希望者への接種が完了を目指す」と10月接種完了の計画を早める姿勢を見せた。
記者会見で保健所からは「感染者の中で60歳以上の占める割合は明らかに減ってきている。これはワクチンの効果だと言える」と発表があった。また、7月は(15日時点の集計で)クラスターが発生していないという。
入院者も減少
感染者数は、全年齢で4月が555人(60歳以上の割合は19・5%)、5月が645人(同25・3%)、6月が258人(同12・4%)、7月が15日時点で183人(同9・3%)とワクチン予約が本格化されて、接種が進んだと考えられる6月は全年齢の感染者数で減少が見られ、特に60歳以上の割合に減少傾向が見られる。
なお感染者のうち、入院した人の数は4月が85人(60歳以上47・1%)、5月が74人(同41・9%)、6月が53人(同32・1%)、7月が22人(同36・4%)でこちらも減少している。
「唯一確実な予防法」
一方で、保健所は市内の感染状況について「7月13日以降は増えいてきている。(接種は進んでいるが)八王子が特に感染を抑えられているとはまだ言えない」と慎重な姿勢を崩していない。
また「(減少傾向が)ワクチンだけの効果なのかは、もう少し長いスパンで考える必要がある。ただし、ワクチンは重症化リスクを下げられる唯一確実な予防法」と話している。