本紙では、7月に行われた東京都議会議員選挙で当選を果たした5人に、今後の取り組みや八王子の課題・対策について話を聞きました。
後編では、今回の選挙で初当選した西山氏、青柳氏、須山氏に聞いた内容をお届けします。
多様な視点を取り入れ自民党 西山賢氏
――選挙中、有権者からどのような声を受けたか
「コロナ禍に関してが多かった。ワクチンについては『若い人は副反応を怖がり打たない』という声もあるが、『早く打ちたい』という若い人の声が多く聞かれた。経済対策も実情に合わせた細かな支援が必要だったのではと感じた」
――投票率について
「都議選が行われることを知らない人もいた。コロナ禍もあるのかもしれないが、そもそもの関心が低いと感じた」
――学校DXについて
「これからしっかり推進していかなければならない。八王子に関してはタブレットの配布は完了している。都職員である教師たちのスキルアップをどのように支援していくかが課題」
――防災について
「『安心と安全』は自治体が果たす上位項目の役割のひとつ。避難所運営というソフト面も注力したい。東日本震災などでは女性が生活するのに苦労した話を聞いた。女性のリーダーを増やすなど、災害時こそ女性の視点を入れていくことが大切」
――女性議員過去最多について
「非常にいいこと。違う視点をもつため、議論の幅が広がる」
――八王子について
「大学、自然、日本遺産など、資源が多く、魅力や夢のあるまち。だからこそ誰に向けてどう発信していくのかが重要。留学生も多いので、海外から見た八王子を探ってみるなど、さまざまな可能性がある」
会派超えて連携も日本共産党 青柳有希子氏
--選挙中、有権者からどのような声を受けたか
「オリンピック中止と、コロナ対策は、多くの有権者から期待された。選挙権のない子どもも当事者として意見を寄せてくれた。その声に応えたい」
--投票率について
「低いのは残念。コロナが影響したのかもしれない。根底には政治不信があると感じている」
--都議会内での会派連携について
「立憲民主党と日本共産党の議席数で議会の招集権ができた。協力しながら、この非常事態に対応したい。選挙戦では『ひとり親支援』『貧困対策』などを掲げた人もいる。会派を超えて連携できるはず」
--都知事との距離感について
「基本は是々非々。全て反対ではないが、最近は『非』が多い。中小零細企業へのコロナ支援は73億円だが、都の予算ではスズメの涙。『自宅療養』は責任放棄と同じ。医療軽視は認めない」
--防災について
「市内には、熱海のように盛り土で造成したところが沢山。完了届の未提出も9カ所ほどある(2018年時点)。残土は発生抑制と規制が必要。多量の残土が出る事業はやめて、行先も確認するべき。都内有数の緑がある八王子で、これ以上は増やさない」
--八王子について
「学校体育館のエアコン設置が遅れている。23区は昨年時点で7割設置。町田市は公立の全小中学校に設置予定なのに、八王子は6校のみ」
「あるもの探し」を立憲民主党 須山卓知氏
--選挙中、有権者からどのような声を受けたか
「今の政治を変えてほしいという強い声があった」
--投票率について
「低かったのは仕方がない。盛り上がるかどうかという点では国政選挙には及ばない。もっと若い人の投票率をあげていきたい」
--都議会内での会派連携について
「連携するべきところはするべき。国政では対立があっても、地方政治は別。戦うべきところと、連携するべきところは分けて考えるべき」
--都知事との距離感について
「必要なら連携していくべき。なんでも反対するのはおかしい」
--防災について
「八王子の場合は水害。台風や大雨に弱い面がある。都として推進していくべきだし、必要ならば国に要望すべきところもある。また避難所の質の拡充も欠かせない」
--SDGsについて
「日本全体として遅れている。五輪でも弁当廃棄が問題になった。こういったところに問題感覚がないこと自体が良くない。とくに多様性に関しては遅れている。パートナーシップ制度を進めるきっかけになればと思う」
--八王子について
「大切にしている言葉が『ないものねだりから、あるもの探しへ』。八王子には他市にはない文化や自然が豊富にある。八王子の魅力を最大限に高められるようにバックアップしていきたい」
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