八王子市内に住む高齢者の中で、9月15日時点で100歳以上を迎える人の数は286人になる。そのうち男性は30人で、女性は256人。前年比で男女合計57人増えた。なお、10年前は160人だった。
また、今年度中に100歳になる人は1921年(大正10)4月1日から22年(大正11)3月31日に生まれた人で、143人(男性22人、女性121人)となる。
21年は八王子市制が施行されてから4年後で、第1次世界大戦終結から3年後。日本でメートル法が公布された年でもある。23年(大正12)には関東大震災が発生している。太平洋戦争が始まった(41年)のは、現在100歳の人が20歳の時となる。
最高齢は109歳
市内最高齢は109歳の女性で、9月生まれの人と10月生まれの人の2人がいる。男性の最高齢は107歳。
市内の総人口は56万2547人(6月末時点)で、65歳以上の割合は約27・36%で、75歳以上の割合は約14・05%となっている。
市高齢者いきいき課の吉本知宏課長は「高齢者の元気はまちの元気。健康長寿の習慣作りなど、様々な取り組みを進めていきます」と話す。
「頑張らなくてもいい」
市内で、訪問診療中心のクリニックを営む医師の堀米政利さん(10月で77歳)に話を聞いた。
訪問診療なので、堀米さんの対象患者はほぼ高齢者だ。堀米さん自身、医師の世界でも異例という75歳の高齢で開業した。現在も患者が急変の場合は夜中でも診療に駆け付けるなどフットワークは軽い。
長寿の人に見られる傾向を聞いた。堀米さんは「『生きる事』について必死でないこと」を挙げる。何事にもポジティブで、日々の人生を楽しむ気持ちの余裕を持つ人が元気で長生きするという。「歳をとればできないことも増えていく。でも、歳をとったからこそ人生経験やノウハウを使って世の中に還元していくこともできるはずです」
消化器外科に従事していた若いころは「とにかく助けたい」という使命感に燃えていたが、今は「いかに人生の最期を過ごしてもらうか」について考えるという。「とにかく長生きとばかりに『頑張れがんばれ』ではなく、その人らしく過ごせるようなお手伝いをしたい。人生を決めるのは自分自身。肉体だけではなく、精神的な健康も大事なんです」
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