新成人の1人で、南町にある八王子中屋ボクシングジム所属のプロボクサー 佐々木 尽さん 別所在住 20歳
逆転劇の仕事師
○…ワンパンチで試合をひっくり返す期待感。その話題性で昨年10月、自身のキャリアでも最大級の戦いとなる日本とアジアパシフィックの両タイトルをかけた王座決定戦に挑んだ。相手は無敗の強敵・平岡アンディ選手。11ラウンドTKOでプロ初の敗北を喫した。前日の計量で失敗したことも尾を引いた。坊主頭はオーバーした体重を少しでも減らすためであり反省の証でもあった。
○…それまで11戦全勝で10のKO勝ちなど順調に実績を重ねた。多くのプロが試合興行だけでは生活できないボクシング界の中で、スポンサーもおり、練習に専念できる状況。多くの人の期待を背負いながら、計量失敗とそれに続く敗戦は精神的にも堪えた。しかし、それも次への原動力。「負けたことで、自分は弱いとわかった。だから努力できる」
○…生まれも育ちも八王子。親元で暮らし、シャドーボクシングはもっぱら玄関の鏡の前。4人きょうだいの長男で「人数が多いから遊ぶのには最高」の環境だという。スポーツ一家で、「きょうだい全員に柔道経験があり、みんな強い」。中学では柔道で東京都2位になるも、「ボクシングの方が合っている。体がウキウキする」と、高校からは本格的に取り組み、17歳でプロデビューした。
○…強豪ひしめくスーパーライト級。そんな中、世界王者を目指せる逸材としてジムからも期待がかかる。昨年の地元・八王子での試合では、2度のダウンを奪われながらも持ち前のハードパンチで鮮やかな逆転劇を見せたことがある。リベンジを誓う今年も、予想を上回る展開を見せてくれそうだ。日本のジムで同級世界王者は30年間不在。そこに風穴を開ける。アンディ選手には「世界戦で再会したい」
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