都心部で10cmの積雪となった1月6日、八王子でも数cmの積雪が見られた。そんな中、北野台自治会(篠原由紀子会長/1850世帯)では、独自の有償ボランティアによる雪かきの仕組みを活用し、除雪をした。
「受ける」「する」募集
同自治会内の組織「北野台助け合いほっとライン」では、昨年12月に「雪かきボランティア」を募集した。これまでは自治会の取り組みとして行っていたが、「ほっとライン」で取り扱うことにしたのを機にチラシを配って周知したところ、ボランティアを「受ける側」43件と、「する側」14件の応募があった。例年はともに6件程度なので大幅に増えたことになる。ボランティアをする側の年齢層は幅広く、中高生から80歳代までいるという。
目的は高齢者支援。有償ボランティアとして利用料金は1000円。自治会保険も適用される。今回の積雪に対し、3人のボランティアが4軒の家の除雪を行った。
近くでマッチング
ボランティアをする側と受ける側を事前に募集し、住んでいる場所が近い同士を「ほっとライン」がマッチングする。実際に雪かきが必要な場合は、お互いに連絡を取り合ってもらう仕組み。毎年希望者を募って更新している。雪かきに必要な道具はワンシーズン貸し出す。集金もボランティアが担当するので、自治会としての負担も少ない。
雪かきの範囲は「玄関〜階段〜門扉先(数メートル)」と決めている。また、作業時間は30分を目安とし、長くても1時間としている。ボランティアに負担を掛けないようにする意味と、雪の置き場でトラブルが起こらないようにするためだという。
絆のきっかけに
「元々はこのあたりも宅地化される前は山というか丘陵地帯だった。市中心部よりも雪が積もりやすいようです」と篠原会長。自治会内でも高低差は80〜90メートルほどあり、以前の大雪では、路線バスも走れない状態だったと振り返る。正確な開始時期やきっかけは不明だが、この取り組みは雪かきボランティアは少なくとも2006年にはあったそうだ。「昔はこういう仕組みはなく、皆で自然と協力して雪かきをしていたと思うんです」。高齢化が進んだことと、時代と共に地域の絆が希薄化しきたからこそ、必要になったのではないかと分析する。「まだまだ絆を取り戻せていない。でも、仕組みを作っておけば『それだったらできる』というボランティアに参加する人も出てくる。それが絆につながるはず」と話す。
除雪に対して自治会が積極的に仕組みづくりをするケースは珍しいようで、市でも八王子市町会自治会連合会でも、同様の情報はないとしている。
なお八王子市では、除雪について「道路に雪を捨てない」「水路などに雪を落とさない」などの呼びかけを行っている。
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