日本中の学校が一斉休校に
およそ2年前の2020年の2月28日、文科省は全国の小中学校、高校、特別支援学校などに対して臨時休業を通知し、3月2日から実施した。日本中がコロナへの警戒を強めた時期だった。
感染者数には大きな違い
タウンニュース八王子版では、2020年の8月27日号で八王子保健所に聞き取り取材をして「心配しすぎず、予防を」という記事を掲載している。その中では所長コメントとして「1日に5人以上の感染者が報告された7月に比べれば穏やかになりました」という一文がある。この頃の市内感染者の延べ人数は228人(2020年3月2日〜8月21日)。現在(2022年2月19日時点)は累計2万4978人だ。1日の市内新規感染者は400人から600人ほどなので、状況はまったく異なる。一方で、記事中には「感染者と道ですれ違っただけで感染することはありえませんし、感染者が発生した施設や店を避ける必要もありません」との記載がある。これは、当時のコロナに対する大きな恐怖感から、感染者に対する忌避感があったことの裏返しともいえる。記事では「熱が出るのは体の自然な防衛反応。夏風邪などの可能性もあります。PCR検査で陽性になるのは6・5%から7%ほど(東京都)で、八王子もほぼ同じ程度」と冷静な対応を呼び掛けている。
同記事の中では八王子医師会の会長が「コロナによる受診控えで、症状が悪化するのが心配」と答えている。これは、この時期は感染を恐れて通院を控える人が大勢いたことを背景にしたコメントだ。
撮影時はマスク?
また、紙面でマスク姿の写真が確認されるのは5月14日号から。それ以前からマスク着用は進んでいたが、撮影時にはマスクを外すのが通例だった。5月14日号には、コロナとは直接関係のない記事でもマスクをしている写真があり、「マスクをしていないと意識が低いと思われかねない」という心理が働いていたと考えられる。なお、現在のタウンニュースでは「撮影の時だけ」ということでマスクを外してもらうことが多い。
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